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〝南海電車と沿線風景〟冊子発行へ…北森さん講演

高野山麓・橋本新聞は、「南海高野線の電車と沿線風景」を約半世紀にわたって撮影した和歌山県橋本市御幸辻のフォトライター北森久雄さん(75)の写真&記事を2年前に連載したが、その写真と記事に加筆・修正した冊子が橋本市郷土資料館の「館報」として発行されることになった。北森さんは7月21日(日)、同資料館で「単線そして複線へ」(南海高野線の風物詩)と題して講演する際、この南海電車の歴史的な写真と記事が掲載された「館報」を配布することにしており、「鉄道ファンは、ぜひ、ご来館を」と言っている。
北森さんは、昭和の高度経済成長期にできた「林間田園都市駅」や、周辺の巨大ベッドタウン、平成の観光列車「天空」が紀ノ川鉄橋を渡る姿など、その折々の光景を撮影し続けてきた。
その半世紀にわたる写真は、高野山麓・橋本新聞の特集「南海高野線アーカイブス」で、平成23年(2011)5月2日から8か月間、計23回にわたって連載し、「写真も記事も楽しい」と大反響を呼んだ。
今回、橋本市郷土資料館主催の「自然・文化財問いかけ講座」の一環として、北森さんが講演することになり、同資料館は「南海高野線の電車と沿線風景」の写真&記事資料がとても貴重と判断。A4版24ページの「館報」(300部)に収録し、橋本市内の図書館や小中学校、高校、各地区公民館、さらに県内の各自治体などに配布することにした。連載では各回とも写真参3枚と記事を掲載したが、今回の冊子「館報」は予算の都合で写真は2枚掲載となるため、北森さんは、掲載済みの記事に加筆・修正する。
北森さんは「南海電車は、通勤通学や世界遺産・高野山の観光、沿線の住宅開発、企業誘致など、郷土発展の基盤となってきました。その素晴らしさを見つめ直してほしい」と、改めて強調している。
講座「単線そして複線へ」(南海高野線の風物詩)は、7月21日午前10時〜11時半、同資料館2階で開催。受講希望の場合は〒648・0096橋本市御幸辻786、橋本市郷土資料館(電話0736・32・4685)へ。
昭和50年3月以降の同資料館の主な「館報」は次の通り。「紀ノ川中流における弥生式土器」「橋本市史跡等一覧」「橋本市周辺における水の神」「地名考」「相原村の鋳物師」「紀州路の通貨」「橋本市と地図」「橋本と紀州慶長検地」「埋蔵文化財包蔵地」「名工 九鬼虚白」「仏像〜橋本市文化財」「恋し野の里・中将姫説話」「紀和鉄道解説100周年記念資料集」「橋本市発掘調査25年」「開館25年のあゆみ」「葛原家文書 献立注文」「石造物の伝言(子どもたちの研究のために)」「郷土・橋本市の城」「橋本市の古瓦」「政所一族と隅田一族」「橋本・大阪間電車開通90年記念集」「葛原験道の行場」「紀の川でのくらし」「郷土・橋本市の城Ⅱ」「熊野神社の懸仏(菖蒲谷区)」。
写真(上)は冊子「館報」掲載を前に「南海電車と沿線風景」記事を点検・修正する北森さん。写真(中)は「南海高野線アーカイブス」(連載)から1994年5月20日撮影の御幸辻付近を走るズームカー。写真(下)は橋本市郷土資料館で昨年「伊都の伝統芸能と祭り」について講演した北森さん。


更新日:2013年5月22日 水曜日 10:05

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