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地球温暖化を日常生活で防ごう~佐藤俊さん講演

地球のこと、自然のこと、私たちにできること、一緒に考えませんか?「未来への贈物」と題した和歌山県の伊都橋本地球温暖化対策協議会・代表理事・佐藤俊さんの〝3回連続講座〟が1月16日、和歌山県橋本市の紀見北地区公民館で始まった。佐藤さんは「地球温暖化を放置すると、南極の氷が溶けて、生物は滅亡するので、エネルギー改革などに取り組みましょう」と強調し、受講生の共感を求めていた。
同公民館の遠藤均館長が「自然環境を守るにはどうすればいいかと考え、連続講座を開くことにしました」と挨拶。佐藤さんは「私はふだんは農業、冬は森林の間伐、夜は塾で受験生を指導しています」と自己紹介し、第1回テーマ゛地球温暖化の基礎知識」について、資料を映像公開しながら、約2時間にわたって講演した。
佐藤さんは、世界の学者数千人の研究論文など、具体的データを基に「地球は氷河期など、過去10万年周期、細かくは2万年周期で、寒冷、温暖期を繰り返してきている」と説明。
そのうえで「南極の氷が全部溶けると、海面は約70メートル上昇。その1割としても7メートルの上昇となり、それは1~4度の温暖化で起きてしまう」と心配。「温暖化の原因は、二酸化炭素やメタン、フロンガスなど〝地球を毛布で覆う形〟の温室効果ガスである」と断言し、とくに、二酸化炭素の排出量の増減と、地球温暖化グラフ&寒冷化グラフが、ほぼ同じ線を描いていることを示した。
さらに「問題はここ100年間で二酸化炭素の排出量は急増し、それに伴い、気温は0・74度の上昇となっているが、問題は、二酸化炭素の排出量より、気温上昇が遅れているため、今のまま放置すると気温上昇は止まらず、将来4・5~6・4度上昇することになり、生物は絶滅することになる」と警鐘を鳴らした。
二酸化炭素の排出は、工場や車、家庭など人間の活動から起こり、家庭からの排出量の内訳は「電気から」が43・4%、「ガソリンから」が26・3%、「灯油から」が10・3%、「都市ガスから」が8・5%、「ゴミから」が」3・5%、「軽油から」が0・7%などなっている事実を図示。
その抑止方法として、「日常生活の中で、テレビは見たいものだけ見る、なるべく車を使わず歩く。生ゴミは燃やさず田畑の堆肥にする。自宅の屋根に太陽光発電板を設ける。工場は工場で、私たちは私たちで、こういうことを実践することで、温暖化防止に繋がります」としめくくった。
第2回(1月30日)テーマ、世界の「飢餓と貧困」が地球を滅ばす?では、人口爆発はなぜ起きるのか、世界の半分が「貧困」10億人が「飢餓」20億人が「飽食」の世界を説明。第3回(2月20日)テーマ、台所(家庭)から地球を守る…フリートークでは、「食」を変えると地球が変わる、食品添加物の基礎知識「もったいない」が地球を救うなどについて講演する。
いずれも午前10~12時。問い合わせは紀見北地区公民館(電話0736・33・2867)。
写真(上、中、下)は「地球温暖化の基礎知識」について講演する佐藤俊・伊都橋本地球温暖化対策協議会代表理事と、熱心に講座を聴く参加者たち。


更新日:2013年1月16日 水曜日 22:04

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