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玉川峡で昆虫採集…子どもら世界の学者たちと

和歌山県の橋本・伊都地方の小中学生83人は6月6日、同県九度山町の玉川峡(紀伊丹生川)で、来日中の〝国際カゲロウ・カワゲラ学会〟の学者64人とともに水生昆虫を採集し、昆虫の名前を教えてもらうなど、楽しく交流した。
同学会は、和歌山市ビッグ愛の会議場で、アメリカや中国など世界18か国の水性昆虫研究者が集まって開催。この日、九度山町の「どーむびれっじ」(宿泊施設・キャンプ場)に、同地方の九度山小学校、河根小・中学校、きのくにこどもの村学園の児童・生徒たちと、同学会の学者たちが集合した。
京都大学防災研究所の竹門康弘准教授はじめとする同学会会員らの指導で、子どもたちは手に手に網を持って玉川に膝までつかり、足で川底の砂をかき寄せるなどして水性昆虫を採集。真っ白い容器(バット)は、たちまちカゲロウやカワゲラ、トビゲラなどでいっぱいになった。中には5円玉ほどの小亀や、沢蟹(さわがに)なども混じっていた。
この後、子どもたちは全員、〝獲物〟を持って、キャンプ場に集合。会員らは顕微鏡で確認するなどして、〝獲物〟の名前を教えてもらった。子どもたちは初夏の日差しの中で、玉川峡の大自然を肌で感じていた。
この水性昆虫採集、交流会は、玉川峡を調査研究している竹門准教授が〝国際カゲロウ・カワゲラ学会〟に働きかけ実現し、紀伊丹生川ダム建設を阻止した「玉川峡を守る会=元・紀伊丹生川ダム建設を考える会」(森下健代表)が協力した。
「玉川峡を守る会」の石神正浩・前代表は「子どもたちが、玉川峡で、水や風を感じたこと。川の生き物にふれたこと。これは学校で教科書から得る知識とは違って、とても貴重な体験となりました。自然の大切さを知ったことは、将来、きっと役立つことでしょう」と話した。
写真(上)は玉川峡で水性昆虫を採集する子どもたち。写真(中)は容器の中の〝獲物〟を点検する子どもたち。写真(下)は玉川峡は水性昆虫を採集する子どもたちと、国際カゲロウ・カワゲラ学会の学者たちでいっぱい。


更新日:2012年6月7日 木曜日 00:20

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