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〝相撲甚句〟や〝書〟に心込め~高齢者150人喜ぶ
人気の書道家〝うどよし〟さんの見事な書や、数学者・岡潔(おか・きよし)博士をたたえる演歌歌手・渡辺要さんの〝相撲甚句〟など、このほど、和歌山県橋本市東家4丁目の東家コミュニティーセンターで開かれた「東家区・敬老会」は、日本文化の素晴らしさを演出する〝祝賀会〟となり、出席した約150人の高齢者を喜ばせた。
先ず、会場正面の国旗わきに掲げられた「がんばろう日本。」の丸みを帯びた文字。これは東日本大震災の後、全国津々浦々に高々と掲げられ、今や有名になった書道家〝うどよし〟さん筆の文字だが、敬老会での使用については、気軽に承諾してくれたという。
次は、人気の演歌歌手・渡辺要さんが歌った〝相撲甚句〟の中身。文化勲章受賞者で橋本市名誉市民の世界的な数学者・岡潔さん(1901~1978年)の「人が先、自分は後」という日本人の心根や、藤原正彦さんの著書「国家の品格」の原本となったという岡さんの著書「春宵十話」、20世紀以降の理論物理学者が、原子力兵器、原子力機械を追い求め大失敗していることなどを、称賛と風刺をまじえながら〝相撲甚句〟に盛り込んで、紹介した。
さらに、司会役は、最初から最後まで、橋本中学校の男子生徒が務め、「郷土の偉大な岡先生をしのんで」と司会進行。全員で「仰げば尊し」を歌った。
敬老会は東家区主催で行われ、企画を担当した奥村浩章さんは「司会役を務めてくれた中学生は、祭典のストーリーをうまく表現、進行してくれましたし、〝うどよし〟さんも、渡辺さんも、こちらの希望を快く承諾してくれました」と感謝。
また、「敬老会に出席していただいたのは、第2次世界大戦を乗り越え、今日の日本を築かれた70歳以上の方々です。ともすれば忘れ去られがちな、その方々の本来の心をたたえた祝賀会になったと思います」と話した