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真土万葉の里に環境賞♪生ごみ堆肥で花栽培や里保全

生ごみ堆肥(たいひ)を使い「真土(まつち)万葉の里」に四季折々の花を咲かせている、和歌山県橋本市隅田町真土区=北脇優(きたわき・まさる)区長=は、仁坂吉伸・和歌山県知事から「わかやま環境賞」を受賞した。同区で今春発足した「真土万葉保存会」=中岡大作(なかおか・だいさく)会長・15人=は、6月12日、会員やボランティア約30人による「コスモスの苗植え」作業を実施。中岡会長は「皆様方のご協力を得ながら、真土万葉の里の保全に努めたい」と誓っている。
真土区には紀の国(和歌山)と大和(奈良)の境界を流れる落合川がある。両岸から巨石が突き出し、その間(約50センチ)を水が流れ、紀の川に注ぐ。万葉時代には、貴族も庶民も、この巨石上を騎馬(きば)や徒歩で、ひょいひょいと飛び越えて往来した。
この「飛び越え石」は平成の初め頃、万葉学者・犬養孝(いぬかい・たかし)さん(故人)が「万葉の国宝」と絶賛。橋本万葉の会の奥村浩章(おくむら・ひろあき)副会長が、その教示を受け止め、平成5年(1993)に「万葉まつり」を開催、市民約2000人と共に「飛び越え石」の保存を誓い合った。
その後、真土区民は周辺整備に丹精込め、春は菜の花、夏は大賀ハス、秋はコスモス、冬は葉ボタン…と、生ごみ堆肥で花々を栽培・開花させ、大勢の観光客の心を和ませてきた。仁坂知事はこの活動ぶりを高く評価し、「わかやま環境賞」を贈って讃えた。
ただ最近は、区民の少子高齢化により、作業が困難になってきたため、今年4月には区民有志で初めて「真土万葉の里保存会」を結成。この日、公募で参加した一般、企業ボランティア(20歳代~80歳代)とともに、コスモスの苗植え、水やり作業に汗を流した。
休憩時間には、事務局の西田郁司(にしだ・いくじ)さんが、たとえば万葉人は「白栲(しろたえ)に にほふ信土(まつち)の 山川(やまがわ)に わが馬なづむ 家恋ふらしも」(信土山の川で私の乗る馬が行き悩んでいる。家人が私を思っているらしい=作者未詳=など、万葉集には真土の和歌6首もあることなどを紹介。さらに女性会員らは、お茶で接待して、きな粉餅やあんこ餅を振る舞い、外国人を含むボランティアを喜ばせた。
長い間、保存活動に貢献してきた中谷久光(なかたに・ひさみつ)元区長は、「真土万葉の里では、6月下旬から盆の8月にかけて大賀ハスが綺麗に咲きます。源氏ボタルは今、落合川の両国橋から京奈和自動車道までの約1キロ間で、沢山飛んでいます」と説明、「ぜひ、遊びに来てくださいね」と言っていた。
真土万葉の里は、JR和歌山線「隅田駅」から東へ徒歩10〜15分の距離。駐車場は真土区の国道24号三差路を北側へ上がったところ。土曜、日曜日に限り、万葉の里入口にある「隅田クラブ」西側わきを車で通ることができ、その奥の万葉の里・休憩所近くに駐車場がある。
写真(上)は真土万葉の里でコスモスの苗植え作業に取り組むボランティアの皆さん。写真(中)はきな粉餅・あんこ餅を振る舞う女性会員たち。写真(下)は真土を詠んだ万葉歌を紹介する西田さん=右。

更新日:2017年6月13日 火曜日 00:00

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