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紀北文人展が開幕♡橋本・教育文館〜書画など心癒す

紀北地方の文人墨客の作品を集めた「紀北文人展」が1月29日、和歌山県橋本市東家の橋本市教育文化会館4階で開幕した。
主催する紀北文人会=後藤彗玉(ごとう・すいぎょく)会長=では、マスク着用・3密注意を守りながら、「楽しくご鑑賞ください」と来場を呼び掛けている。31日(日)まで。入場無料。
紀北文人会は、書家の西林凡石(にしばやし・ぼんせき)さんら3人が、戦後の混乱期に「日本文化を大切に」と考え、昭和23年(1948)6月に発足。
高野山中興の祖・木食応其上人が開基した同市の応其寺で開催したところ、大勢の市民が殺到し、大反響を呼んだ。
これが力となり、後に橋本市役所前の後藤ビル2、3階の画廊、さらに同教育文化会館に会場を移して開催。今回で74回目になる。
この日、会場には個性豊かな書、日本画、木板画、染色、陶芸、生け花など計36人の75点を展示。
例えば後藤会長は、大伴家持の歌「新しき年の初めの初春の 今日降る雪のいやしけ吉事」をしたため、坂中典子(さかなか・のりこ)さんは「風」という字を墨絵のように書いて、歌は吉事(よごと)を感じさせ、風はみえない風を見せてくれる。
南口みどりさんの「愛」は、可愛い一匹の猫の絵。じっとこちらを見つめ、まさに「にゃーお」と語りかけてきそう。堀内あきさんの染色作品「高野山展望」は、まるで大空の鳥の目で眺めるように、山々が波打ち、遠くなるほど色淡く、時の流れさえ感じさせる。
紀北文人会事務局代表の諏訪原蘇外(すわはら・そがい)さんは「新型コロナ禍の中、会員同士で悩みぬいた末、皆様方の感染防止策を信じ、開催することにしました。出展数は例年並みで、作品は素晴らしいものばかりです」と話していた。
開催時間は午前9時半~午後5時(最終日は午後3時30分)。場所は橋本市役所前バス停下車、徒歩約3分。
写真(上)は後藤さんの書「大伴家持の歌」と坂中さんの書「風」。写真(中)は南口さんの日本画「愛」。写真(下)は堀内さんの染色「高野山展望」。


更新日:2021年1月30日 土曜日 00:00

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