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マスク掛け・托鉢寒行♡高野山・疫病退散へ場所絞り
和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺の僧侶らは1月26日、開祖・弘法大師の「済世利人(さいせいりにん)」の教えを守る、恒例の「寒行托鉢(かんぎょうたくはつ)」を行った。
今年は新型コロナ感染防止のため、山内の商店・民家など超1000軒を巡ることはせず、金剛峯寺近くの高野山宿坊協会など13カ所に場所を絞って実施。これまでにない托鉢風景となった。
この日朝、山内の僧侶や高野山高校生ら約80人が、マスクを掛け、網代笠(あじろがさ)に黒い法衣姿などで、金剛峯寺境内に参集。全員で読経・合掌した後、13班に分かれて出発した。
高野山宿坊協会前では、僧侶ら8人が約1時間にわたって、錫杖(しゃくじょう)を振り、若心経を唱えると、近隣の檀信徒が浄財を納め、祈祷札を戴いていた。
浄財を納めた会社社長・西山祐司(にしやま・ゆうじ)さん(61)は「参拝・観光の皆さんが、安心して高野山へ来られるよう、お願いしました」と述べ、高野山真言宗の添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)宗務総長は「一刻も早いコロナ終息に思いを込めました」と話していた。
集まった浄財53万6571円は高齢者支援など社会福祉事業に充てられる。
写真(上)は金剛峯寺で読経・合掌する僧侶たち。写真(中)は高野山宿坊協会前で托鉢寒行する僧侶たち。写真(下)は浄財を納めて祈祷札を戴く女性。
更新日:2021年1月27日 水曜日 00:00