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藪椿咲いて♡湯浅湾かがやく~明恵上人の施無畏寺

暖かい日差しに恵まれた1月21日、華厳宗中興の祖・明恵(みょうえ)上人が開山した和歌山県湯浅町栖原の施無畏寺(せむいじ)では、眼下に湯浅湾を望み、藪椿(やぶつばき)や水仙(すいせん)が咲いて、山河あれども海のない橋本・伊都地方とは違った風情を繰り広げた。
施無畏寺は白上山の山腹にあり、湯浅湾には苅藻島(かるもじま)や鷹島(たかしま)が浮かぶ。明恵上人は山に入り、島に渡って、厳しく修行を重ねたという。
大寒翌日のこの日、湯浅町の午前6時の最低気温は1度と冷え込んだが、午後3時の最高気温は14度まで上昇。空は快晴で湾上は微風。
同寺の境内に群生する水仙は、瑞々しくかがやき、湾内に浮かぶ苅藻島や鷹島は、やや西に傾いた冬日に眩しい。
伽藍(がらん)=本堂(観音堂)、開山堂、鐘楼、鎮守社=へ通じる参道沿いでは、真っ赤な藪椿がいっぱい開花して、すでに早春を感じさせる。
山門前の看板には、作家の白洲正子は、この地より湯浅湾の島々の夕景を眺め、「明恵の美しい心は、この景より育った」と述べている、と紹介している。
写真撮影に取り組む橋本在住のフォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さんは「明恵上人の修行の地で、藪椿も、湯浅湾も、唯、見ているだけで心癒される。山河もいいが、海も素晴らしい」と話していた。
写真(上)は白上山山腹から眺めた湯浅湾=手前は施無畏寺の屋根部分。写真(中)は早やくも満開の藪椿。写真(下)は施無畏寺境内の水仙=向こうは冬日に眩しい苅藻島など島影の湯浅湾。


更新日:2021年1月22日 金曜日 00:00

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