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亡母や仲間の和歌・俳句も紹介♡開幕・水茎会書作展
和歌山県橋本市の女性書道家グループ・水茎会(みずくきのかい)主催の第28回「水茎会書作展」が11月27日、橋本市教育文化会館4階で開幕した。今回はテーマを設けず、会員17人が自由に自らの心象を表現して出展し、鑑賞者の心を惹きつけている。29日(日)まで。鑑賞無料。
例えば、諏訪原蘇外(すわはら・そがい=本名・恵子)さんは、昨年末95歳でなくなった母で俳人の石井利恵(いしい・りえ)さんが遺した、「ゆく秋のしづけさに日々うつろふと見つつ親しき山なみのいろ」「ふかぶかと部屋に光(かげ)さす仲秋の月まどかにて寝(い)ぬに惜しき」という意味の俳句を紹介した。
浦木稚恵子(うらき・ちえこ)さんは、良寛の詩「花と蝶」の題で、「花無心にして蝶を招き 蝶無心にして花を尋ぬ 花開くとき蝶来り 蝶来るとき花開く 吾れも亦吾れを知らず 知らずして帝の則に従う」としたためた。
水茎会・元会長の後藤加寿恵(ごとう・かずえ)さんは、「柿光る一村の寂猫歩む」という吉本初美(よしもと・はつみ)さんの一句を筆で表し、その脇に「自分の俳句を作品に書きたいと思い句会に入会しましたが 四年経ってもなかなか佳い句が出来ません 道は遠いです。吟行の際の吉本さんの句に感動して書きました」と書き添えている。
開館時間は午前9時〜午後5時(最終日は同4時)。問い合わせは水茎会事務局・中村友岐子(なかむら・ゆきこ)さん(電話=0736・36・0746)へ。
写真(上)は亡母の遺した俳句を披露する諏訪原さん。写真(中)は浦木さんの作品・良寛の詩「花と蝶」。写真(下)は後藤・元会長の作品「吉本初美さんの句。
更新日:2020年11月28日 土曜日 00:00