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鯉幟ファミリー心癒す♡橋本の高齢者施設~桜も満開
和歌山県橋本市隅田町の県内最大級の特別養護老人ホーム「ひかり苑・天佳苑」の広場で、久しぶりに青空が見えた4月14日、親子3匹の〝鯉幟ファミリー〟が掲揚され、生き生きと遊泳した。
今はコロナウイルス感染防止で面会中止のため、施設のお年寄りは家族と会うこともできない。天佳苑の堀畑佳久(ほりはた・よしひさ)施設長は「天気のいい日は、皆さんに鯉幟を披露し、心和ませてもらっています」と話した。
この〝鯉幟ファミリー〟は、施設の入所者の家族から寄贈された真鯉(まごい)と緋鯉(ひごい)、子供の鯉の3匹と、綺麗な吹流しで、今月上旬から矢車付きのポール(長さ約9メートル)に掲げている。
この日は、夜来の雨も上がり、昼頃の気温は14度前後。時折北風は吹くが、日当たりは暖かい。駐車場・広場の桜並木は満開で、吹き流しが輝き始めると〝鯉幟ファミリー〟も口、口、口を開けて前身をくねらせ、はたはたと音を立てながら、颯爽と泳いだ。
車椅子のお年寄りらは、まさに「仲良きことは美しき哉」(武者小路実篤)の情景を見上げながら、ゆったりと深呼吸していた。
同施設では普段から、インフルエンザ予防でアルコール消毒液を要所に常設。新型コロナ防止では早期(2月)から玄関にも設置、面会制限の措置をとっている。
堀畑施設長は「大変な時期ですが、ここでは今、八重桜や枝垂れ桜が満開で、もうすぐ名物の御衣黄(ぎょいこう=黄色い桜)が咲きます。皆さまには鯉幟とともに楽しんでいただきます」と話していた。
写真(上、下)は颯爽と春風を泳ぐ〝鯉幟ファミリー〟。写真(中)は介護士らの付き添いで車椅子から〝鯉幟ファミリー〟を観覧=いずれも天佳苑前で。