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町家の人形めぐり開催へ!幸村の里・新型肺炎は防御
戦国武将・真田幸村ゆかりの和歌山県九度山町の第12回「町家(まちや)の人形めぐり」が、4月11日(土)~5月5日(火・祝)、開催することに決定した。
世界的に新型コロナウイルス感染が拡大する中、主催する九度山住民クラブ=阪井賢三(さかい・けんぞう)会長=は、「マスク装着や手洗い励行で感染を防ぎ、多くの人々に観覧・散策を楽しんでいただきたい」と、前向きに取り組む方針だ。
今回のテーマは「春夏秋冬」で、主会場の九度山橋(紀の川)南詰近くの特設会場(旧・医院建物)では、住民クラブの梅下修平(うめした・しゅうへい)、西辻香(にしつじ・かおり)両副会長ら、住民会員が製作した作品を出展。
「春」はまばゆく可愛いい「張り子のお雛さま」、「夏」はLED(発光ダイオード)で見せる「将星 真田幸村 花火大会」、「秋」はドングリで作った「紀州九度山どんぐり鉄砲隊」、「冬」は「雪の大坂城」と「子(ねずみ)の嫁入り(ちれめん細工)」など。いずれもほとんど完成している。
「町家の人形めぐり」全体の展示会場は、九度山橋南詰~南海・九度山駅の通称「真田のみち」(九度山商店街)周辺が舞台。約50軒の商店・民家が、明治以降の武者人形や雛人形など、思い出こもる自慢の家伝来の品々で飾る。
住民クラブ員らは昨年10月中旬から、特設会場に出展する作品製作に丹精込めてきたが、2月以降は新型コロナウイルス感染が拡大し、国の要請に基づいて、全国的に小・中・高校の休校や、各種イベントの中止が相次いだ。
阪井会長や梅下、西辻副会長ら関係者8人が集まり、開催の可否について協議した結果、「しっかり感染防止に努めれば大丈夫」「まちを活気づけ、観光客に喜んでもらわなくては」と判断し、4月1日の開幕予定日を11日に変更して開催することに決定した。
特設会場では期間中、当番住民がマスクを装着、入口付近にアルコール消毒液を用意して、感染防止の徹底をはかる。例年、特設会場や町家内での観覧時間は、そう長くなく、あとは表から雛飾りの見える町家めぐりを楽しんでいる。
紀州九度山真田鉄砲隊の正・副隊長として、新聞・テレビに登場している梅下・西辻両副会長は、「今回も大坂夏の陣で徳川家康を攻める馬上の幸村や、勇ましい鉄砲隊などをドングリで手作りしました。ぜひ、お楽しみに」と作品を紹介。
阪井会長は「わが国では新型コロナ特措法が成立して、緊急事態宣言が可能になりました。最悪事態にならないよう祈り、皆さま方と仲よく交流できることを願っています」話していた。
「町家の人形めぐり」の展示時間は午前10時から午後4時まで。観覧無料。
写真(上)は特設会場に飾られた「Bigり雛人形」を披露する梅下、西辻両副会長。写真(中)はドングリで作った馬上の真田幸村=周囲には徳川家康や沢山の武将たちが戦っている。写真(下)はLED板の色鮮やかな花火大会の様子。