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高野山麓精進野菜・販売へ♪橋本~ゴボウなど6種類

弘法大師・空海が開いた霊場・高野山のふもと、和歌山県橋本市=平木哲朗(ひらき・てつろう)市長=は、昔から地元野菜を高野山へ奉納してきた歴史・伝統を活かし、地元農家が栽培・収穫した「高野山麓精進野菜」(6種類)を、先ず同市岸上のJA紀北かわかみの産直市場「やっちょん広場」で販売すると発表した。
紀伊国名所図会=文化8年(1811)によると、野菜を奉献する「雑事登(ぞうじのぼり)」について、高野山麓の農家が、貴重な野菜を担ぎ、険しい山路をよじ登り、農耕の無理な高野山へ奉納。野菜は大師の廟前(びょうぜん)に捧げ、僧侶は野菜が屑(くず)に至るまで重宝したと記載。ふもと住民は平成26年(2014)、長らく途絶えていた「雑事登」を復活させている。
同市はこの歴史・伝統を踏まえ、農家の所得向上を目指して昨年3月、高野山麓農産物産地化協議会を発足させ、「高野山麓精進野菜」のロゴマークを作成。図案は「高野山・山麓の中山間・平野部」「歴史と伝統・安全安心」「美味しさ」を鮮やかな3色で表現した。
趣旨に賛同した地元農家4軒は、高野山の宿坊料理などに使われる秋冬野菜(ダイコン、ニンジン、ゴボウ、サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ)の減農薬栽培に取り組み、生育状態は上々で、この野菜は2月上旬に同市岸上の産直市場「やっちょん広場」で販売開始の予定としている。
同市農林振興課の話によると、高野山と山麓地域・団体の協働が必要として和歌山県、JA紀北かわかみ、同市農業委員会などに参加を呼びかける一方、同協議会に「生産部会」を設置。今後さらに「販路開拓部会」「販売・流通部会」も設ける方針。
平木市長は「高野山麓は、土壌・気候も良く、美味しい野菜ができるので、そのブランド化を図りたい。高野、九度山、かつらぎの3町にも協力をお願いしています。将来はデパートなどへも広く販路開拓したいと思います」と話していた。
写真(上、中)は収穫・披露された「高野山麓精進料理」=橋本市長応接室で。写真(下)は同料理をイメージしたロゴマーク。


更新日:2020年1月22日 水曜日 00:00

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