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高野山・金剛峯寺へ精進野菜奉納♡橋本農家10種類
和歌山県橋本市の高野山麓農産物産地化協議会=北岡慶久(きたおか・よしひさ)会長=は7月16日、昔ながらの民俗行事「雑事登(ぞうじのぼり)」の献上心で、高野山真言宗総本山・金剛峯寺=葛西光義(かっさいこうぎ)管長・座主=に、新鮮な「高野山麓精進野菜」を奉納した。
奉納野菜は山麓の農家が減農薬で栽培・収穫して、2つのカゴに盛ったナス、カボチャ、ピーマン、トウガラシ、トマト、キュウリ、ジャガイモ、ニンジン、コマツナの10種類(約20キロ)で、色形すべてが瑞々しい。
江戸時代の「紀伊国名所図会」によると、「雑事登」とは高野山麓の農家が野菜を担ぎ、山路をよじ登り、農耕が無理な高野山へ奉納。大師の廟前(びょうぜん)に捧げ、僧侶は野菜の屑(くず)も重宝したと記載され、橋本農家は平成26年(2014)以降、途絶えていた同行事を復活させている。
同協議会は昨春、この貴重な歴史を基に地元野菜のブランド化を目指して市役所、農家、農協、販売店などで発足。精力的に減農薬・栽培に取り組み、すでに山麓野菜は人気上昇中という。
北岡会長と笠原伸也(かさはら・しんや)生産部会長が代表して、高野山・金剛峯寺の添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)宗務総長に奉納。感謝状を受け取った。
添田・宗務総長は「高野山と山麓との関係に雑事登は大切です。東京・銀座のイタリア料理店は、高野山麓野菜で精進料理をつくりたいと言います。高野山観光につながれば有難い」と謝辞。平木哲郎(ひらき・てつろう)市長は「高齢化、耕作放棄地、収入減少の中、この精進野菜で地域を盛り上げたい」と挨拶した。
北岡会長は「九度山、かつらぎ、高野の3町とも連携して、この精進野菜が高野山・宿坊でも愛されるように頑張りたい」と話した。
写真(上)は高野山・金剛峯寺で添田・宗務総長に贈呈目録を読む笠原・部会長(向かって左)と北岡協議会会長。写真(中)は奉納された見事な高野山麓精進野菜。写真(下)は添田・宗務総長や平木市長ら奉納式参加者の記念写真。