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ハグロトンボ、橋本川で撮影♪夏休みの子ら喜ぶかも
和歌山県橋本市在住のフォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さんは、このほど同市小原田と胡麻生の間を流れる橋本川で、ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)を撮影した。これは素敵なふる里の夏の一幕であり、北森さんの写真と説明文を紹介しよう。
ハグロトンボはトンボ目カワトンボ科で、成虫の体長は5・7~6・7センチ。黒っぽい翅をしており、雄の胴体は金緑色に対して、雌は全身が黒い。普通、水生植物の茂る川の岸に生息している。
すばしっこく、人が近づくと蝶のようにヒラヒラと飛んで移動するが、すぐ着地するので、そのまま飛んでしまって姿を隠すようなことはない。別名ホソホソトンボとも呼ばれている。
トンボ名の由来は、水たまりのことを昔は「ダンブ」といい、それが「トンボ」になったといわれている。
橋本市内でハグロトンボが生息しているのは、小原田と胡麻生の間を流れる橋本川で、ホームセンター・ダイキに近い胡麻生側の岸に沿った農道にある桜並木。
その日の天候状態によって違うが、川側が明るいと、トンボが逆光状態になって、黒い翅を広げたり閉じたり、また飛び立つ時の姿がシルエットになり、実に優雅で美しい。近くの田んぼでは、シオカラトンボの飛ぶ様子も併せみることができる。
カメラで撮るには、どんなトンボでもチョウでも同じだが、近寄るとすぐ飛んでしまうので、出来るだけ200ミリ以上の望遠レンズを装着し、ある程度距離を置いて撮影するのがよい。
飛んでも少しの距離を移動するだけで、チャンスはいくらでもある。焦らずゆっくりと構えるのがコツ。また、子どもたちの夏休み中にこの生息地を訪ね、ハグロトンボの姿をじっくりと調べてみるのも楽しみ方の一つかも知れない。おすすめしたい観察の場である。(北森)
写真(上、中)は橋本川沿いで撮影したハグロトンボ。写真(下)はハグロトンボが生息する橋本川・桜並木の周辺。