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二天像にトンボ&セミ♪高野山・中門で秋季の癒し

世界遺産・高野山(和歌山県高野町)は、今、下界より一足早く秋本番を迎え、壇上伽藍(だんじょうがらん)中門(ちゅうもん)に祀られた増長天像と、広目天像の胸に止まったトンボ(蜻蛉)やセミ(蝉)の彫像が、ひときわ輝いている。
中門は弘仁10年(819)の創建。再三火災に遭い、天保14年(1843)に焼失後そのままになっていたが、高野山開創1200年の4月2日に再建・落慶法要。この中門には京都の大佛師(だいぶっし)・松本明慶(まつもと・みょうけい)さんが解体修復した多聞天像と持国天像、新造した増長天像と広目天像の四天王像を安置している。
増長天像の胸に止まったトンボ(彫像)は「悪は許さないと、前へ前へと飛ぶ姿」を表わし、広目天像の胸のセミの彫像は「セミの鳴き声を聴いて、その気迫を感じるように」と考えて創作、飾ったという。
ちょうど今、壇上伽藍周辺では、沢山のトンボが飛び交い、全山セミの声が沸き立っている。大勢の参拝・観光客は、2天像の胸にとまった2匹のトンボ&セミの彫像に驚いたあと合掌。この季節と相まって、その可愛い姿に心癒されている。
ある女性参拝客は「増長天も広目天も、まことに怖い形相、眼光をしていますが、胸のトンボやセミを見ると、むしろ心がホッとします。不思議ですね」と微笑んでいた。
写真(上)はトンボを胸に止まらせた増長天像。写真(中)は増長天の胸に止まったトンボの彫像。写真(下)はセミを胸に止まらせた広目天像。


更新日:2015年9月10日 木曜日 00:00

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