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女優・上白石さん橋本散策♪前畑さんの紀の川展望

NHK大河ドラマの第2部で、日本女性初のオリンピック水泳金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さん役を演じる、女優・上白石萌歌(かみしらいし・もか)さんが出演発表される前、前畑さんの生まれ育った和歌山県橋本市を訪れ、少女時代に泳いだ紀の川の情景を心に収めて帰っていた。案内した同市「前畑秀子・資料展示館」=当時・森中寛仁(もりなか・ともひと)室長=は、「出演発表前だったので公表を控えましたが、上白石さんは、前畑さんのふる里を体感されたので、きっと素敵に演じられると思います」と言っている。
現在放映中の「いだてん」は、第2部からオリンピック水泳選手を育てた田畑政治(たばた・まさじ)さんを主人公に、世界一の水泳大国になった栄光物語と、戦争で変容するオリンピックの歴史を劇的に演じられる。
上白石さんは、昭和7年(1932)のロサンゼルスで銀メダル、昭和11年(1936)のベルリンで金メダルを獲得した、同市名誉市民・前畑さん役を演じる。
NHKで出演発表されたのは4月24日だったが、それより1か月以上も前の3月12日午前、上白石さんは夜行バスで橋本市へ到着。紀の川の橋本橋北詰の国道24号・交差点わきにある「前畑秀子・資料展示館」を訪れた。
対応した当時の森中室長と鈴江利夫(すずえ・としお)さん、郷土史に詳しい北川久(きたがわ・ひさし)さんは、前畑さんの写真や新聞・図書などの資料を紹介し、橋本の小中学生時代の前畑さんの様子について、詳しく説明した。
さらにJR・南海橋本駅の駅前商店街を北へ下った国道26号沿いの古佐田郵便局前へ徒歩で案内し、「前畑さんは、この付近にあった家で産声をあげました」と説明して、そのまま近くの「橋本1号公園」へ移動した。
公園の石段を下りると、紀の川上流では南海高野線の鉄橋を電車が走り、下流には橋本橋が見え、川岸付近には昔ながらの岩々が残っている。
「前畑さんは小、中学生の頃、自宅近くの岩々から、美しくダイビングし、水量豊富だった当時のこの紀の川で泳いで、心身を鍛えました」と説明した。
上白石さんは、その度に大きく頷いて、前畑さんのふる里をスマートフォン撮影。「ありがとうございました」と丁寧に礼を述べ、鈴江さんと北川さんは、橋本駅まで見送ったという。
「前畑秀子・資料展示館」では、上白石さんの出演発表後、チラシ「前畑がんばれ!NHK大河ドラマだより」を発行・配布。前畑さんがベルリン五輪直前「死すとも勝ちたい」と綴り、優勝直後は「うれしい」と三度重ねたこと。河西三省(かさい・さんせい)NHKアナウンサーが実況放送で、「前畑がんばれ!」を計23回、「勝った」を計12回も連呼し、日本国民が熱狂したことなどを紹介している。
森中室長、鈴江さん、北川さんは、「前畑さんのふる里を歩いて、その心を感じ取ろうとする上白石さん。とても素晴らしい女優なので、橋本市民は大喜びですよ」と口をそろえていた。
大河ドラマの第2部・25回目は6月30日(日)午後8時からで、上白石さんは7月14日(日)の第27回目に初登場する。9月15日(日)の第36回目では、日本女性初のオリンピック優勝者・前畑さんが紹介される予定。
写真(上)は「前畑秀子・資料展示館」を訪れた上白石萌歌さん=当時の森中室長撮影・提供。写真(中)は水量豊富な昭和20年代の紀の川=「写真アルバム橋本・紀の川・岩出・伊都の昭和」(谷口善志郎さん提供)より。写真(下)は前畑さんの資料を紹介する鈴江さん。


更新日:2019年5月29日 水曜日 00:00

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