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子ども相撲!36人力闘~橋本・隅田八幡神社の伝統

子どもたちの心身鍛錬と郷土愛を育てる和歌山県橋本市の第38回「隅田八幡相撲大会」が、4月29日、同市隅田町垂井の隅田八幡神社境内の相撲場で開かれ、大勢の保護者らが見守る中、子どもたちが熱戦を繰り広げた。
隅田相撲愛好会主催。先ず寺本嘉幸(てらもと・よしゆき)宮司と佳文(よしふみ)禰宜(ねぎ)が神事を行い、土俵上で祝詞(のりと)をあげ、関係者らが玉串を奉奠(ほうてん)した。
開会式では、中西亨(なかにし・とおる)同愛好会会長が「平成最後の相撲大会、子どもたちの成長を祈って声援を」と挨拶。小林俊治(こばやし・しゅんじ)教育長は「子どもたち、よく出場してくれました。このチャレンジ精神を大切に」、平木哲郎(ひらき・てつろう)市長も「スポーツがうまくなるには、先ず楽しむことです」と激励した。
同大会には地元の隅田、あやの台、境原、恋野小学校を中心に、きのくにこどもの村学園など県内外の小学1~6年生の計36人(うち女子8人)が参加した。
子どもたちは、土俵上で準備体操をした後、競技を開始。名前を呼ばれると、土俵にあがって一礼し、中央で蹲踞(そんきょ)の姿勢をとる。
行司が軍配を上げ、「はっきょい」と言った瞬間、全力で立ち上がり、足を掛けたり、振り回したり、抱え上げたり、可愛い取り口を見せた。
勝敗が決まるたびに、観客席の家族や仲間たちが「よくやった」と拍手を送り、「次もがんばれ」と檄(げき)を飛ばしていた。
1年生の部で優勝した橋本市在住のきのくにこどもの村学園の太田龍静(おおた・りゅうせい)くんは「相撲をとるのが大好きです。どの相手にも勝ててよかった」とにっこり。父の和宙(かずひろ)さんは「龍静はふだんから、家の内外で、力いっぱい私にぶつかってきます。それが功を奏したのでしょう」と喜んでいた。
寺本宮司の話によると、同神社では江戸時代から郷土相撲が行われ、昭和15年(1940)頃から第二次世界大戦のため途絶えていた。
地元有志は同55年(1980年)に隅田相撲愛好会を結成し、神社近くに土俵を築造。「隅田八幡相撲大会」を復活させた。
初代会長は滝川吉美(たきがわ・よしみ)さん、2代目は栢木義夫(かやのき・よしお)さん、3代目が中西さんで、「会員の皆様が力を合わせ、郷土相撲を支えてくれています」と話していた。
2~6年生の優勝者は次の皆さん。
○2年生=東口瑛太(ひがしぐち・えいた)=隅田小○3年生=山本莉功(やまもと・りく)=あやの台小○4年生=松山蓮虎(まつやま・れんと)=隅田小○5年生=井上勇真(いのうえ・ゆうま)=あやの台小○6年生=柳原真裕(やなぎはら・まゆ)=大阪・中百舌鳥小。
写真(上)は女の子同士の力闘も繰り広げた隅田八幡相撲大会。写真(中)は競技前の準備体操に取り組む子どもたち。写真(下)は土俵際へ高々と抱え上げる相撲大会の一幕。


更新日:2019年4月30日 火曜日 00:00

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