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令和によせて~初の「かな游び展」~斉藤蘭香さん

和歌山県橋本・伊都地方の書道グループ「百之会(ひゃくしかい)」会員、斉藤蘭香(さいとう・らんこう)さん(73)=橋本市高野口町名倉=の初めての「かな游(あそ)び展」が、4月19日から同市教育文化会館4階で開かれている。新元号「令和によせて」の題の万葉集の和歌など、約70点を流麗に披露しており、斉藤さんは「ゆっくりご覧ください」と言っている。21日(日)まで。観覧無料。
会場には例えば、金色の扇型の中に「初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」「わが勢こに見せむと思いし梅の花それとも見えず雪のふれれば」(万葉集 梅の歌より)と筆を走らせている。
また、衣文掛けには、友禅染の着物が飾られ、銀色の帯に平安装束・十二単(じゅうにひとえ)の女性の絵を表現。その下には「須磨にはいとぞ心づくしの秋風に海はすこし遠けれど行平中納言の関を越へるといいけん」などと染め抜いている。
斉藤さんは昭和60年(1985)~平成12年(2000)、書家で「百之会」創設者の政本遂之(まさもと・すいし)氏(故人)に師事。本名は時子(ときこ)。蘭香は政本氏から与えられた雅号。
斉藤さんは当初、政本先生から「あなたは平仮名に向いている、がんばりなさい」と励まされ、平仮名に重きを置いて学び、「百之会展」には毎回出展してきた。
平素は「書は楽しむように」と諭され、今回は「会員の皆様のお声を受けて個展を開くことにしました」と説明。とくに展示作品は、新元号をテーマに万葉集などを選び、「天上の政本先生、そして書を愛する多くの方々に、ぜひ、ご覧いただきたいです」と話していた。
同展は午前9時~午後5時(最終日は同4時)。第30回「百之会展」も同文化会館4階で同時開催中。
写真(上、中)は十二単の女性の絵や和歌を染め抜いた着物の帯と披露する斉藤さん。写真(下)は新元号「令和によせて」の書作品。


更新日:2019年4月20日 土曜日 00:31

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