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心和む書作品ずらり♪橋本・第30回「百之会展」
和歌山県橋本・伊都地方の書道グループによる第30回「百之会(ひゃくしかい)展」が4月19日(金)、橋本市東家の同市教育文化会館4階で開幕した。会員26人の個性豊かな作品約70点が飾られ、大勢の市民が〝書の心〟を味わっている。21日(日)まで。観覧無料。
会場には例えば、防野宗和(ぼうの・そうわ)さんが4点を出品。そのうち「のの字」という題の作品は、右上に「すももものの字」とし、中央に「のの字のの字の恋姿」と書いて、李(すもも)の絵を添え、左下に「膝にのの字の総鹿子(そうがまこ)おぼこは恋の真身(しんじん)かや」としたためている。
そのそばに「のの字の哲学」と説明文をつけ、もし、相手が「あぁ疲れた」と言ったら、「疲れたの?」と言ってあげてください。まず、相手の気持ちを受け止めてください。自分の気持ちを少し抑えて、相手の気持ちになる。それがとても大事なのです。これがのの字の哲学です(「面倒だから、しよう」渡辺和子/著/抜粋)としている。
諏訪原恵子(すわはら・けいこ)さんは、「三十六歌仙」のタイトルで、紫色の額(縦120センチ、横125センチ)を作り、そこに平安時代の歌人、柿本人麻呂や小野小町などの、心うるむ和歌36首を書いた金色の紙を貼りつけて紹介。
すぐ隣には「風にのって」の題で、「雲にのって遠くへ」「山を観る ずっと」「今日も終わり また朝がくる」「雲が動く 雲をおいかける」と自らの心をことばと書で表し、そこに「えのころ草」などの野草を描いている。
第30回「百之会展」は、平成最後の節目と重なり、開幕初日から多くの市民が観覧。会場でお茶をいただきながら、楽しいひとときを過ごしていた。
同展は午前9時~午後5時(最終日は同4時)。斉藤蘭香さんの新元号・令和によせて初の「かな游び展」も同文化会館4階で同時開催中。
写真(上)は防野さんの作品「すももものの字」。写真(中)は諏訪原さんの作品「風にのって」。写真(下)は第30回「百之会展」の風景。