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鬼を祓い、心清浄に…♪高野山こども園で豆まき
節分を2日後に控えて、和歌山県高野町の高野山学園・高野山こども園=佐々木基文(ささき・きぶん)園長=で2月1日、鬼を祓い福を呼ぶ恒例の「豆まき」行事があり、園児たちは赤鬼・青鬼に豆を投げつけながら、必死で心を清浄にしていた。
この日、高野山真言宗総本山・金剛峯寺の土谷耕信(つちたに・こうしん)さんら僧侶4人が法衣姿、保護者会の役員2人が金棒を持った赤鬼・青鬼姿で協力し、園児約70人に節分を体験させた。
このうち3歳以上の園児約50人は、弘法大師・空海の祭壇に向かって般若心経を唱え、「いろは歌」を合唱した後、土谷さんから「鬼は子供たちに風邪を引かせ、ケガをさせます。そんな鬼は、鬼は外と呪文(じゅもん)や豆でやっつけましょう」と勇気づけた。
やがて、いきなり赤鬼・青鬼が、「ガォーッ」とうなり声をあげて登場すると、園児らは紅葉のような手に、豆をいっぱいつかんで、「鬼は外、福は内」と叫びながら投げつける。赤鬼・青鬼は金棒を振り上げ、子供たちを追い掛け回す。
ひるまず豆つぶてで応戦する子、中には、たまらず泣き出す子もいて、たちまち騒然となったが、やがて赤鬼・青鬼は部屋の隅に追い詰められ、「許してください」と降参した。
子供たちは仲良くなった赤鬼・青鬼に「雨の日は何しているの」と尋ねると、「悪い子はいないか、雲の上から見張っているんだ」と応え、子供たちは「ふーん」と首を縦に振っていた。
参加した亀谷樹里(かめたに・じゅり)ちゃんは「こわかったけど、楽しかった」とにっこり。海堀美保子(かいほり・みほこ)副園長は「豆まきのお陰で、子供たちの心から、意地悪する鬼や、好き嫌いする鬼を、追い払えたと思います」と話していた。
写真(上)は赤鬼・青鬼に豆を投げる子供たち。写真(中)は子供たちが僧侶に歌を披露。写真(下)は赤鬼・青鬼と記念撮影する子供たち。