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高野山は白銀世界♪金剛峯寺・大塔輝く~落雪注意
和歌山県高野町の世界遺産・高野山は12月28日、激しい雪が降り、高野山真言宗総本山・金剛峯寺や壇上伽藍などで今冬初の冠雪となった。同寺では参道の雪かきをするとともに、「落雪注意」の看板を立て、参拝・観光客に注意を呼びかけている。
この日午前8時頃、高野山の気温は氷点下3度で、激しく雪が降り始め、午後1時頃には約15センチの積雪となった。
金剛峯寺の桧皮(ひわだ)屋根も鐘楼(しょうろう)も厚い雪におおわれ、駐車場の車はすべてワイパーを上げたまま、雪が凍りついている。境内では必死の雪かきが続き、係員は「今冬、うっすらと雪化粧したことはありますが、積雪、冠雪といえば、きょうが初冠雪でしょうね」と話した。
壇上伽藍では、銀世界の中、真言密教のシンボル・根本大塔が朱色にかがやく。弘法大師・空海が中国・唐から投げた三鈷杵(さんこしょ)が枝に掛かったという三鈷の松が一段と青い。
その前の大師の御影を祀る御影堂では、一人の僧侶が袈裟衣(けさごろも)に草履(ぞうり)姿で一心に読経、白い息を吐いている。少ない人影の中には、スマートホン撮影を楽しむ姿も見られた。
時折、強風が吹くと、大塔や金堂などの屋根から、いきなり雪がどっと落ちてくる。大晦日や元旦には毎年、大勢の参拝客がある。
本山では要所に「頭上より雪が落下しますので、ご注意ください。ロープ内は危険ですので、立ち入らないよう、お願い致します」と書いた看板を設置、注意を呼び掛けていた。
写真(上)は金剛峯寺前の駐車場でワイパーを上げたまま雪に覆われた車と鐘楼などの風景。写真(中)は雪化粧のなか根本大塔の朱色と御影堂に合掌する一人の僧侶。写真(下)は金剛峯寺・山門の内側で境内の雪かきをする係員ら。