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前畑さん顕彰活動に尽す!平木市長がNHK発表受け

日本人女性初のオリンピック水泳金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さんの「NHK朝ドラ」誘致活動をしてきた、和歌山県橋本市の平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は、12月4日の市議会本会議(一般質問)の冒頭で、来年9月30日スタートの「NHK朝ドラ」は、信楽焼きの陶芸家女性を主人公にした「スカーレット」に決定したと報告した。平木市長は「朝ドラ誘致は実現しなかったが、これまでの写真・資料展や署名活動により、市内外の多くの皆様方に、素晴らしい前畑さんの人生を知ってもらえた」と謝辞を述べ、「今後も前畑さんら橋本市名誉市民の顕彰活動に取り組みたい」と誓った。
前畑さんは大正3年(1914)、橋本町(現・橋本市)出身。昭和7年(1932)にロサンゼルス五輪・女子200メートル平泳ぎで銀メダル。さらに厳しい鍛錬を重ねて、昭和11年(1936)のベルリンオリンピック同競技で金メダルを獲得。日本国民に感銘を与えた。
前畑さんは幼い頃から、自宅近くの紀の川で水泳を覚え、その後、名古屋市の椙山(すぎやま)女学園で鍛錬。五輪・金メダル獲得の後、岐阜市の開業医と結婚、育児・病院手伝い、水泳指導を実践。平成7年(1995)に80歳の生涯を閉じた。
前畑さんの朝ドラ誘致活動は、平成26年(2014)6月議会で、平木市長が市議からの質問に応じ、「前向きに取り組みたい」と答弁してスタート。同市と発足した前畑秀子朝ドラ誘致実行委員会は〝前畑さん物語〟に関する資料を収集し、市内各種イベントで写真や資料を展示、幅広い署名活動を展開してきた。
翌27年夏には橋本、名古屋、岐阜の関係3市長が、NHK放送センター(東京)を訪れ、上田良一(うえだ・りょういち)日本放送協会長に「朝ドラ実現・要望書」と署名簿(22万9109人)を提出。紀の川・橋本橋北詰に新設した「朝ドラ誘致室」では、在りし日の前畑さんの動画や音声、写真などを紹介し、「朝ドラ」誘致をアピールしてきた。
ところが12月3日、NHK大阪放送局は、来年9月30日から始まる「連続テレビ小説」に、信楽焼きの陶芸家女性の生涯を描いた「スカーレット」を制作すると発表。これを受けて平木市長は、先ず市議会本会議で、「残念ながら前畑さんの朝ドラ実現には至りませんでした」と結果を報告。多くの協力者には心からの謝辞を述べた。
平木市長は「来年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』では、前畑さんの一部登場もあり得るのでは」と希望を述べたうえ、「これまでの展覧会や署名活動などで、前畑さんの偉大さを広く知ってもらえたはず。今後も前畑さんや、オリンピック水泳金メダリスト・古川勝さん、世界的数学者・岡潔さんら、橋本市名誉市民の顕彰活動に努めたい」と語った。
写真(上)は念願のオリンピック優勝を果たして満面笑みの前畑さん。写真(中)は金メダルを獲得した前畑さんの喜びの写真=朝ドラ実現市民大会のチラシより。写真(下)はベルリンオリンピック女子200メートル平泳ぎでベネンガー選手(手前)を引き離して優勝する前畑さんの瞬間の光景。


更新日:2018年12月5日 水曜日 00:00

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