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水面に太陽や小熊の雲♪高野山麓・紀の川の秋すすむ
あの猛暑続きや大型台風が、まるで嘘のように去り、早や秋も深まる和歌山県橋本・伊都地方――。ここ同市高野口町伏原の高野山真言宗「普門院」近くの紀の川は、鏡のような水面に太陽と雲と山々が映り、秋の山河の趣(おもむき)を呈している。
紀の川北岸に立つと、南には弘法大師が開いた高野山、南東に征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)ゆかりの国城山(くにぎさん)、南西には真田幸村も望んだ雨引山(あまびきやま)がある。
とくに秋晴れが続き、微風の午後は、紀の川も明鏡止水(めいきょうしすい)。それら歴史的な山々が、平成最後の秋の水面に影を落とし、「逆さ富士」ならぬ逆さ高野山、逆さ国城山、逆さ雨引山の光景を見せてくれる。
ある時、国城山の空に小熊のような白雲が現れると、もうじっとしていられない。世は一億総スマートホン・一億総カメラマン時代。とくにスマホ好きな若者の中には、友達同士で訪れ、その愉快で、詩的で、季節の移り変わりを感じさせる光景を、次々と撮影・配信している。
写真(上)は高野山と秋日や秋の雲が映る紀の川。写真(中)は紀の川に映える雨引山や小田井堰。写真(下)は国城山の空に生まれる小熊のような白雲を宿した紀の川。
更新日:2018年10月27日 土曜日 00:00