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明治建築の志高庵♪家族連れら感激~和大生お披露目

和歌山県かつらぎ町志賀244の明治初期の古民家を修復・改装したゲストハウス「志高庵(しこうあん)」で、9月16日、観光客らを対象にした「お披露目会」が開かれた。同ハウスを協働運営する和歌山大学の外部講師・豊原弘恵(とよはら・ひろえ)さんと学生らが、立ち寄った観光客らに「志高庵」誕生の経緯を説明し、「とても日本情緒が伝わってくる」と皆さんを感動させていた。
この古民家は木造平屋・寄棟(よせむね)造りで、屋根は茅葺(かやぶき)銅版包み。柱は栗(くり)、梁(はり)は檜(ひのき)造りなど。4部屋には床暖房跡があり、厳寒をオンドル(温突)でしのいだらしい。
天井裏から発見された御餞別(ごせんべつ)帳には「明治十三年」の記載があり、江戸時代に許諾されていなかった建材が使われていることから、明治初期の建造物とみられる。
豊原さんは和歌山大学の学生と共に、地域活性化に向けて、この古民家活用方法を調査・研究。現在3回生の泉果歩(いずみ・かほ)さんや新谷ほのかさん、大工の木村真明(きむら・まさあき)さんや有江寛人(ありえ・ひろと)さんらとの協働で、復元・改装に取り組んだ。
今は、竈(へっつい)の煤(すす)に覆われた天井裏を、見学できるようにしたり、古箪笥(ふるだんす)の壊れた金属製引手の代替紐(だいたいひも)をそのまま残したり。
古い床板は張り替えて、LDK(居間・食堂・台所)とし、天井から自在鉤(しざいかぎ)を吊るして、囲炉裏風のテーブル(栓の木製・12人掛け)を設けるなどした。
この「志高庵」は、京奈和自動車道・かつらぎ西IC方面から、高野山真言宗総本山・金剛峯寺をめざす国道480号沿いで、途中、左折すれば弘法大師・空海に高野山を貸し与えた世界遺産・丹生都比売(にうつひめ)神社もあり、マイカーはもちろん自転車で往来する参拝・観光客も多い。
この日、豊原さんと親しい高校1年生・渕田藍(あい)さん、中学1年・理紗(りさ)さん姉妹も接客手伝い。理紗さんがタヌキの縫いぐるみを着て、国道わきで手招きすると、車で通りがかりの家族連れらが「かわいい、何してるの?」と立ち寄る。
豊原さんや泉さん、新谷さんらが、スクリーン映像を紹介しながら、「志高庵」オープンまでの経緯を説明。家族連れらは、天井裏へハシゴで登ったり、座敷から自然風景を眺めたり。最後にお茶と、泉さん、新谷さん手作りのわらび餅を味わって、大喜びだった。
豊原さんは「ここは関西国際空港から、わずか車で50分の距離で、すぐ近くには高野山がある。小さな山や小道、きれいな大屋根の家のおおい山里です。どうぞ、皆さんで育てていく『宿』にしてください」と話していた。
料金(自炊素泊まり)は、1日1組限定料金(最大12人)で、4人まで=平日23000円、金・土・日・祝=26000円。5人を超える場合、1人ごとにプラス5000円。清掃料金=1回の宿泊ごとに5000円。連泊割引=7泊以上で20%、30泊以上で50%割引となる(注=これは2018年9月16日現在で、もちろん将来、料金改定もあり得る)。
予約は電話、HP、メールで対応。豊原弘恵さん=電話090・5971・8050 HP・古都里(ことり)=http://Koto・ri.net/
写真(上)は可愛いタヌキ姿で参加者を歓迎する渕田理紗さん=背景はゲストハウス「志高庵」。写真(中)はスクリーン映像を使って「志高庵」の説明をする泉さん=左=と新谷さん。写真(下)は「志高庵」見学後、お茶と手作りわらび餅を味わう家族連れ。


更新日:2018年9月17日 月曜日 00:00

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