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水魔から子供を守ろう!橋中・美術部員ら看板設置
水魔から子供たちを守ろうと、和歌山県橋本市の市立橋本中央中学校・美術部員は、7月17日、紀の川に注ぐ橋本川・古東橋(こうとうばし)下流の堤防に、水難事故防止の看板を立て、注意を呼びかけた。
橋本川は同市古佐田・東家の境界を流れ、豪雨の際には、宅地開発された上流の北部地域から増水し、再三浸水被害に遭ってきた。その河川の怖さを知らない子供たちは毎年夏、網を片手に魚取りに夢中になる姿が見受けられている。
水難事故防止の看板設置は、橋本警察署・橋本駅前交番や地元人権サークルなどからの依頼で、同校の前身の橋本中学校・美術部員が、約10年前から協力して実施。これまで幸い、水難事故は起きていないという。
この日、橋本中央中・美術部員16人を含む橋本警察署・橋本駅前交番、地元人権サークルのメンバーら計約30人が参加。美術部が描いた看板8枚(板製=縦52センチ、横25センチ)を協働で立てた。
看板には「危険な川で遊ばない」や「雨の日の川は危険」などの警鐘文と、何知らず魚釣りする子供や、濁流に呑まれる子供の姿など、恐怖の瞬間が描かれている。
また、同美術部員は最近制作した〝水難警鐘ポスター〟4枚を持参。地元ボランティアの阪口繁昭(さかぐち・しげあき)さんは「今後8月末までの間、既設の看板と順次取り換え、活用させていただきます」と謝辞を述べた。
3年生の辻悠人(つじ・ゆうと)美術部長は「この取り組みで、危険な水の事故から、子供たちを守れたらうれしいです」と話し、橋本駅前交番の倉田亜貴子(くらた・あきこ)巡査部長は「子供たちの危険な姿を見たときは必ず注意し、近くの大人たちにも知らせてほしい」と呼びかけていた。
写真(上)は橋本駅前交番の倉田巡査部長の挨拶を聴く橋本中央中学校の美術部員たち。写真(中)は炎天下でも笑顔で水難防止に取り組む同美術部員たち。写真(下)は橋本川堤防に水難防止看板を設ける同美術部員たち。