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明治の偉人・陸奥宗光フォーラム&ウオーク開催へ
日本外交に輝かしい功績を残した和歌山県橋本市・九度山町・奈良県五條市ゆかりの外交官・政治家の陸奥宗光(むつ・むねみつ)=天保15年(1844)~明治30年(1897)を知ってもらおうと、橋本観光ガイドの会=北本一美(きたもと・かずみ)会長=は、9月24日(日)に「伊都・橋本・五條が育んだ明治の偉人 陸奥宗光フォーラム」、10、11、12月には「多感な青少年期の足跡を辿る 陸奥宗光ウオーク」を開く。今年は宗光没後120年に当たり、北本会長は「ぜひ、宗光と当地方の深い関わりを感じてほしい」と参加を呼び掛けている。
宗光は紀州藩の重臣・伊達宗広の第6子として和歌山市吹上で誕生。宗光9歳の時、父は藩の政争に巻き込まれ、田辺安藤家へお預け、宗光も母や兄とともに嘉永6年(1853)、伊都郡名古曽村(現・橋本市高野口町名古曽)の十里塚で追放された。
宗光らは橋本市小原田や同市恋野などを流浪の後、九度山町入郷の庄屋・玉置左五兵衛方の一室に居住。兄が近所の子供たちに読み書きを教えて細々と生活。宗光は15歳で単身、江戸へ出発するまで、五條で勉学に励んでいる。
宗光は文久3年(1863)に神戸・海軍操練所で勝海舟に師事、そこで知り合った坂本龍馬の亀山社中・海援隊に参加。明治維新後は、和歌山藩の藩政改革を実現し、第2次伊藤博文内閣の外務大臣として、日英通商航海条約を締結。不平等条約である治外法権の撤廃など数々の功績を残した。
「伊都・橋本・五條が育んだ明治の偉人 陸奥宗光フォーラム」は9月24日午後5時~同7時40分、九度山町九度山1190の九度山町ふるさとセンターで開催。第1部・基調講演で橋本市文化財保護審議会の岩倉哲夫(いわくら・てつお)委員が「陸奥宗光と幕末の紀州」と題して講演。第2部・朗読と講談で、語り=もみじ「少年 小次郎の苦悩」、講談=旭堂南舟「坂本龍馬 暗殺」、旭堂南左衛門「陸奥宗光の生涯~カミソリ大臣と呼ばれた男~」が演じられる。参加費は前売り500円、当日800円。小中学生は無料(要・保護者同伴)
「多感な青少年期の足跡を辿る 陸奥宗光ウオーク」の第1回「和歌山城下追放・放浪の道を歩く」(11キロ)は10月8日(日)JR高野口駅(午前9時30分集合)~十里松跡~農業ふれあい公園~妙楽寺~小原田~JR・南海橋本駅(解散)で、申し込みは10月4日(水)締切。
第2回「放浪から勉学への道を歩く」(12キロ)は11月3日(金・祝)JR隅田駅(午前9時30分集合)~恋野(恋し野あじさい公園)~御山~五條新町~五條代官所跡~JR五條駅(解散)で、申し込みは10月25日(水)締切。
第3回「雌伏と凱旋の道を行く」(12キロ)は12月16日(土)JR橋本駅(午前9時30分集合)~紀の川橋本橋~清水の街並み~南馬場~真田庵~入郷~JR高野口駅(解散)で、申し込みは12月6日(水)締切。
募集人数は各回先着50人、参加費は各回とも500円。
問い合わせは橋本観光ガイドの会(090・7115・7732=キタモト)=平日の午前9時~午後5時。
九度山まちなか語り部の会、五條市観光ボランティアガイドの会、椎出ふるさとづくりの会、高野七口再生保存会が協力、橋本、高野山の各ロータリークラブ協賛、関係市町教育委員会が後援する。
写真(上)は陸奥宗光フォーラム&ウオーク開催を披露する左から岩倉委員、北本会長、森下副会長=伊都振興局で。写真(中)は陸奥宗光=国立国会図書館蔵。写真(下)は陸奥宗光が暮らした紀の川南岸の九度山町入郷周辺=背後は雨引山。手前は紀の川小田井堰付近。