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「戦争文庫」オープン~JR橋本駅・ゆかいな図書館
太平洋戦争の終戦記念日(8月15日)を控えて、和歌山県橋本市のJR橋本駅構内にある「ゆかいな図書館」で、戦争関連の本を並べた「戦争文庫」が開かれている。同館の世話人代表・阪口繁昭(さかぐち・しげあき)さん(89)は「ぜひ読書を通じて、戦争の悲惨さ、平和の尊さを噛みしめてほしい」と訴えている。本の持ち帰りは自由で無料(要返却)。同文庫は8月末まで。
書棚には「ノモンハンの夏」(半藤一利)、「行李の中から出てきた原爆の詩」(暮しの手帖社)など、約250冊の戦争関連の本を並べ、途中、読者が持ち帰った冊数分だけ、次々補充している。
阪口さんら世話人と県立橋本高校・生徒会役員ら10数人は8月5日、同図書館に参集。一般書籍と戦争関連の本約250冊を入れ替えた。
シベリア抑留体験者の阪口さんは、過酷なシベリア抑留生活の写真やイラスト、地図などを机上に展示。「多くの戦友が重労働と栄養失調で亡くなった」「今もシベリアに眠る戦友の参拝・遺骨収集がしたい」「もう二度と戦争をしてはならない」などの思いを語り、3年生の奈良優(なら・すぐる)生徒会長(18)は「今の平和が今後ずっと続くよう、私たちも後輩たちに伝えたい」と誓っていた。
写真(上)は机上にシベリア抑留のイラスト・写真を張り付ける阪口・世話人代表=右=や橋本高校・生徒会役員ら。写真(中)は戦争文庫の本棚の一部。写真(下)は戦争関連の読書ができる戦争文庫。
更新日:2017年8月8日 火曜日 20:20