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神社参拝や道の駅で買い物♪鍋谷峠道路開通で賑わう
京奈和自動車道の橋本市・和歌山市間の「県内道路」が全通して2か月、同かつらぎ西IC(インターチェンジ)につながる大阪・和歌山の両府県を結ぶ国道480号「鍋谷峠道路」が開通して約1か月半――。かつらぎ町の道の駅「くしがきの里」や宝来山(ほうらいさん)神社、丹生都比売神社などが参拝・観光客で賑わっている。
とくに土曜、日曜、祝日に活気づき、例えば大阪府和泉市大野町から「父鬼バイパス」や「鍋谷峠トンネル」を走ると、わずか10分前後で、かつらぎ町平の国道480号・道の駅「くしがきの里」に到着。
その直売所では、新鮮野菜や果物、泉州港に水揚げされた鮮魚、巻き寿司、やきもち、お菓子類などを販売。パン工房「福みみ」とレストラン「ダイドコロフクミミ」では、つくり立てのパンや料理を提供。店内は家族連れや若いカップルらでいっぱい。
駐車場の車のナンバーを見ると、概算で10台中5台が和泉、2台が堺、和歌山、1台が奈良ナンバー。大阪側から和歌山側へ来て、ドライブ・ショッピングを楽しんでいる様子が、まさに一目瞭然(いちもくりょうぜん)の風景。
そこから県道を経て約3分で京奈和道・かつらぎ西IC付近。京奈和道に乗らず、そのまま南西方向に約3分走ると、奈良・平安時代の貴族・和気清麻呂(わけのきよまろ)公が勧請(かんじょう)したと伝わる宝来山神社に到着する。
同神社は昨年10月の正遷宮(しょうせんぐう)で、本殿4棟(国重要文化財)と脇社殿2棟(県指定文化財)の檜皮(ひわだ)屋根葺き替えなどを大々的に行い、トイレ・駐車場も新造。今春には待望の京奈和道も鍋谷峠道路も開通した。
森和弘(もり・かずひろ)宮司は「ゴールデンウィークはもちろん、土曜、日曜、祝日には大阪、和歌山、奈良から、当神社に立ち寄り、中には鳥居付近でポケモンゴー遊びに興じる若い人たちも…」と話し、「ゆったりくつろいでほしい」と歓迎している。
さらに同神社から高野山方面に走って途中、「道路案内標識」に従い左折、坂道をのぼって行くと約20分で、昨年秋、平成の大修復を終えたばかりの丹生都比売神社に到着。
日本の美人として名高い豊臣秀吉の側室・淀君(よどぎみ=茶々)が寄進したと伝わる輪橋(りんきょう=太鼓橋)を渡ると、その向こうに鳥居、参道と続き、正面には弁柄(べんがら)色の4社殿と楼門が輝いている。
とくに初夏を迎えた今、輪橋の架かる鏡池では、水連の葉かげを沢山の鯉が回遊し、遠近(おちこち)で蛙(かえる)が鳴き、堤では若草の中にタンポポが満開で、大勢の参拝・観光客が輪橋の上から展望していた。
フォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さんは「ほんとうに縦横無尽に、スピーディーに、広範囲に走れるようになりました。とくに大阪など都市部の人たちには、こういう静かなところに来られて、幸せな気持ちを味わってほしいです」と話していた。
写真(上)は初夏の佇まいの丹生都比売神社の輪橋。写真(中)は賑わう道の駅「くしがきの里」。写真(下)は正遷宮できれいになった宝来山神社。