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企画展「大坂の陣」今春~九度山・真田ミュージアム
戦国武将・真田幸村(信繁)ゆかりの和歌山県九度山町の「九度山・真田ミュージアム」は、NHK大河ドラマ「真田丸」放映終了後も、観光客から好評を得ている。そこで同町では、幸村と父・昌幸、嫡男・大助の「常設展」はそのまま継続する一方、企画展示室で開催中の「大河ドラマ展」は2月28日で終了、4月1日から「大坂の陣・豊臣方の武将たち展」(仮称)を開催する。中野正蔵(なかの・しょうぞう)副館長は「どうぞお楽しみに」と紹介している。
同ミュージアムは、玄関を入ると、正面に〝真田の赤備え〟の旗3本と、左から甲冑(かっちゅう)姿の幸村、昌幸、大助が並ぶ。奥に進むと幸村や昌幸の書状、大坂夏の陣の光景を描いた屏風、真田三代の生涯を時代順に紹介するパネルを展示。
「真田シアター」(36席)は、14年間を九度山で過ごした幸村の生活ぶりを上映。「3D映像」では、大坂の陣の冬・夏の合戦ぶりを〝動くジオラマ〟状に解説している。
「真田の隠し部屋」では、六文銭のどれかを押すと、昌幸・幸村父子が囲炉裏をはさんで対談する中、天井の一隅が開いて、忍者らしき者の影が現れるなど、ミステリアスな世界も体験できる。
一方、「大河ドラマ展」では、出演者が身に着けた九度山時代の昌幸、幸村父子らの衣装や小道具、同ミュージアムを訪れた俳優らのサイン色紙などを展示している。
大河ドラマは昨年12月18日に終了したが、同ミュージアムの入館者数は、昨年3月13日のオープン以来、今年1月31日現在で約25万2000人を数える人気ぶり。
今後、企画展示室では、第1期「「大坂の陣・豊臣方の武将たち展」(4月1日~7月上旬)、「真田十勇士展」(7月中旬~9月中旬)、第2期「大坂の陣・豊臣方の武将たち展」を開催。
第1期、第2期の同展では、いずれも「大坂5人衆」とよばれる幸村、後藤又兵衛(ごとう・またべえ)、長宗我部盛親(ちょうそがべ・もりちか)、毛利勝永(もうり・かつなが)、明石善登(あかし・てるずみ)らにスポットを当てる。
冬の陣で徳川家康の本陣、夏の陣で幸村の本陣となった「茶臼山(ちゃうすやま)」、後藤又兵衛が討ち死にした「道明寺の戦い」など、合戦配陣図や文書などを展示。それぞれの武将の人物像や合戦ぶりを紹介する予定。
第1期、第2期の同展の間に開く「「真田十勇士展」は、ちょうど子供たちの夏休みと重なるので、例えば忍者の使った手裏剣(しゅりけん)や、珍しい鎖鎌(くさりがま)、火縄銃(ひなわじゅう)など、皆が喜ぶ品々を並べる。また、第1期は九度山・真田祭り(5月4、5日)、第2期は九度山・大収穫祭(11月11、12日)と重なるので、それぞれの祭りに伴う趣向を考えたいとしている。
開館時間は午前9時~午後5時(最終入館は同4時30分)。3月からは月、火曜日と年末年始が休館になる。
入館料は一般入場券=大人(高校生以上)500円、小人(小・中学生)250円。乳幼児は無料。障がい者(障がい者手帳など提示)は無料(介添者1人含む)。但し、「真田十勇士展」(7月中旬~9月中旬)の期間中は、大人300円、小人150円。
問い合わせは九度山・真田ミュージアム(電話=0736・54・2727)へ。
写真(上)は九度山・真田ミュージアムに飾られた真田昌幸・幸村父子と嫡男・大助の甲冑姿人形=左端は中野・副館長。写真(中)は九度山生活を送った昌幸・幸村父子の囲炉裏を囲んだ光景=どこかに忍者が潜んでいる。写真(下)は2月末で終了する企画展示室の大河ドラマ展。