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天然アユの峡谷遡上を♪玉川峡を守る会が活動開始

〝関西の秘境〟とも呼ばれる高野山麓の和歌山県橋本市・高野町・九度山町を流れる玉川(紀伊丹生川)に、天然アユを遡上させる活動が始まろうとしている。橋本市の「玉川峡を守る会」=森下健(もりした・けん)代表=が、京都大学防災研究所水資源環境研究センターの竹門康弘(たけもん・やすひろ)准教授の提言を受けて、遡上環境の調査に入る。アユ釣りファンだけでなく、自然を愛する観光客にも大いに喜ばれそう。
「玉川峡を守る会」の木ノ本豊(きのもと・ゆたか)事務局長の話によると、同会は10数年前から毎春、竹門准教授とともに、玉川の水生生物の調査を続けてきた。
玉川には玉川漁業協同組合が、湖産・海産アユ、養殖アユを放流しているが、天然アユの遡上は見られない。
竹門准教授は「京の川の恵みを活かす会」を立ち上げ、行政、関係漁協、住民の協力を得て、大阪湾~淀川~鴨川(上流=賀茂川)の環境を調査。魚道改良を進め、今では大阪湾のアユが鴨川を遡上している。
今春には玉川峡を守る会に「玉川でも実現できないものか」と提言。森下代表や木ノ本事務局長ら5人は、玉川は紀の川に注いでいるので、紀ノ川漁業協同組合の川口恭弘(かわぐち・やすひろ)組合長に紀の川の〝アユ事情〟を教えてもらったところ、すでに和歌山港から天然アユが遡上していることがわかった。
同漁協が約3年前から、井堰の魚道改良やゴミの除去活動に取り組み、その成果が出てきているという。
木ノ本さんは「玉川の参考にしよう」と、岩出市の岩出井堰、紀の川市の藤崎井堰、橋本市の小田井堰などの現場に行き、その「魚道に水が流れているか」「魚道の段差が水面より高すぎないか」「ゴミなどでふさがれていないか」などを観察してきた。
その結果、魚道整備が見事に行われ、ゴミ類は一切なく、水もやさしく流れていた。「数年前に見た時は、魚道にゴミがいっぱい溜まっていたので、今回はとてもうれしかった」という。
今月には橋本市恋野のカフェ&ギャラリー「藪椿」=休業中=別館で、竹門准教授の講演会があり、ここでも竹門准教授から「玉川に天然アユの遡上を」との激励を受け、「玉川峡を守る会」は今後、玉川の井堰の魚道調査、水の流れ具合、ゴミの有無などの調査を始める。
木ノ本事務局長は「天然遡上アユは、すでに玉川河口の紀の川を泳いでいるのだから、その天然アユたちには、どんどん玉川までのぼってほしい」と希望を話していた。
写真(上、下)は玉川峡でアユ釣りを楽しむ太公望。写真(中)は綺麗に改良された紀の川の井堰・魚道の写真=木ノ本事務局長撮影。

更新日:2016年12月10日 土曜日 00:00

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