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撫で牛「モウ~大丈夫!」学文路天満宮へ合格祈願
〝学問の神様〟として尊崇される菅原道真(すがわら・みちざね)公を祀る和歌山県橋本市南馬場821の学文路(かむろ)天満宮に、近畿各地から中学・高校・専門学校・大学の「入試合格祈願」の参拝客が続々と訪れている。頭を撫(な)でて学業成就を祈る石製「撫で牛」のそばでは南天(なんてん)の実が真っ赤に色づき、菅野一三(すがの・いつぞう)宮司は「学問の神様を信じて、しっかり勉強を重ね、堂々と受験に臨めば、いい結果が得られると思います」と話している。
同神社は天治元年(1124)に勧請(かんじょう)され、明治42年(1909)に旧・学文路村内7ケ字の神々55柱を合祀。道真公は観世音菩薩の化身とされ、とくに〝学問の神様〟〝和歌の神様〟〝書道の神様〟として尊崇されている。
同神社は平成30年の「正遷宮(しょうせんぐう)」を控え、年内完成を目指して本殿内部を改築中。近くの境内隅に祀られた「撫で牛」は、前垂姿で根気よく練(ねり)を返している表情。「学業成就の方は頭を、病気平癒の方はその箇所を撫でてください」と記している。
実南天は同神社の鳥居や鐘楼のたつ参道わきや、本殿周辺に色づいて、鵯(ひよどり)がうれしそうに囀(さえず)り、樫(かし)の木からは、風が吹くたびに団栗(どんぐり)が雨のように降る。
同神社によると、受験生のいる家族は、今年も歳末から来年2月末まで、合格祈願に訪れ、4月末から7月にかけては、合格のお礼参りが相次ぐという。
菅野宮司は「受験者のプレッシャーにならないように配慮することが大切です」と前置きし、「学問の神様にお祈りすれば、家族の思いが伝わるでしょうし、受験生の強い励みにもなると思います」と話していた。
問い合わせは同神社(電話0736・32・5582)へ。
写真は、参拝者に愛される学文路天満宮の「撫で牛」と実南天。