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山茶花の老樹・開花復活♪堀越癪観音・天然記念物

和歌山県かつらぎ町東谷の「紀州堀越癪(しゃく)観音」の県指定文化財・天然記念物「山茶花(さざんか)の老樹」が今秋、綺麗に開花して訪れる参拝・観光客の心を癒している。近年、樹勢が衰えて枯死寸前だったが、昨年2月、樹医の手厚い治療で復活しただけに、向井聖順(むかい・せいじゅん)住職は「ぜひ、樹勢を取り戻した老樹の姿をご覧ください」と言っている。
同観音は真言宗山階派(やましなは)の寺院。役行者(えんのぎょうじゃ)が、母の腹痛を治そうと彫ったとされる秘仏「十一面観音像」が御本尊。寺名中の「癪」は胸や腹の痛みのことで、同観音は「癪」を治す民間信仰がある。
天然記念物「山茶花」は、本堂東側にあり、幹周り約1・45メートル、高さ約13・5メートル、樹齢は200年以上と推定され、山茶花としては珍しく大樹。
同観音の話によると、約20年前から樹勢が衰え、樹医の治療で一時良くなったが、近年再び樹勢が悪化。昨年に2月、日本樹木保護協会=山本光二(やまもと・こうじ)代表樹医・大阪府交野市=に手当てを依頼。幹の空洞部分をセメントで固め、根元の盛り土を耕して通気性を改良したところ、晩秋にはかなりの勢いで開花。今秋は往時のように瑞々しい花を咲かせている。
ここは「四郷の串柿」の里としても名高く、京阪神方面からの参拝・観光客も多い。訪れる家族連れや高齢者らは「癪(しゃく)を治す観音様の山茶花だけに、老衰を克服した若々しい姿には、私たちも元気をいただけます」と話し、盛んにカメラやスマホで撮影している。
写真=見事に復活開花した堀越癪観音の和歌山県天然記念物・山茶花の老樹。


更新日:2016年11月4日 金曜日 00:29

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