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刃物の男〝さすまた〟で逮捕!障害者福祉施設で訓練

神奈川県相模原市の障害者福祉施設で起きた刃物による障害者殺傷事件を受けて、和歌山県警・橋本警察署は9月6日、同県橋本市のNPO法人・地域サポートセンター指定障害福祉サービス事業所「ふれあい工房」=植山芳三(うえやま・よしぞう)理事長=で「不審者対応訓練」を実施した。
訓練には施設職員16人と通所者31人、同署と橋本駅前交番所、学文路駐在所の警察官が参加。
白昼、帽子(キャップ)を被り、マスクで顔を隠した不審な1人の男が、いきなり施設玄関から侵入。「こらーっ」と怒鳴りながら刃物を振り回す。
職員の松本幸治(まつもと・こうじ)さんと平林清伍(ひらばやし・せいご)さんの2人が、それぞれ施設に備え付けの〝さすまた(護身用防具)〟を持って不審者と対決。すかさず植山理事長の妻で施設管理者の美千代(みちよ)さんが「110番」通報し、現場を見ながら、県警通信指令室に状況を説明する。
間もなく橋本署のパトカー2台が到着。職員らが〝さすまた〟で不審者を室内の隅へ追い詰め、男女警官4人が逮捕術を使って、あっという間に取り押さえ、入所者らは〝迫真の捕り物劇〟を心に刻んだ。
この後、植山理事長は「相模原市の殺傷事件のような、悲しい被害に遭わないようにと、警察のご協力を得て、訓練させてもらいました」と謝辞を述べた。
陣頭指揮を執った橋本駅前交番所の繁田龍弥(しげた・たつや)所長(警部補)は「110番通報もスピーディーで、〝さすまた〟の使い方も、とても良かった」と講評。上手な〝さすまた〟の使用方法を演じたうえ、「万が一、不審者が現れても、あわてないで対応。警察が来るまで時間をかせぎ、自らの命を守ってください」と強調していた。
写真(上)は不審者=左=に職員が〝さすまた〟で応戦し、逮捕に動き始める警察官。写真(中)は急行した橋本警察署のパトカーから施設へ走る警察官。写真(下)は〝さすまた〟の使い方を披露する繁田・橋本駅前交番所長。


更新日:2016年9月7日 水曜日 00:00

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