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反射材タスキで護身!車にアピール!高齢者ら学ぶ
和歌山県橋本市の古佐田老人クラブ連合会=池永恵司(いけなが・けいじ)会長(85)=の高齢者は、6月20日、古佐田区民会館で、県警橋本署・橋本駅前交番所のお巡りさんに「交通事故から命を守る方法」を聞き、「夜光反射材の使い方」を学んだ。
60~90代の計43人が出席。竹口胡子(たけぐち・ひさこ)副会長が司会役を務め、先ず、橋本駅前交番所の繁田龍弥(しげた・たつや)所長が、県内の高齢者の交通事故の実態について説明した。
それによると県内の今年1月~6月16日の交通事故は1293件、負傷者1547人、死亡者15人。橋本署管内でも51件、負傷者59人、死亡者1人を数えている。
橋本署管内で昨年起きた死亡事故6件6人の事故形態を見ると▽90歳女性が横断歩道を歩いていて乗用車にはねられた▽70歳代女性が単車で植え込みに突っ込み倒れたところへ軽四乗用車が衝突▽88歳男性が単車でカーブを曲がり切れず谷川に転落▽京奈和道を走行中の88歳男性の車にセンターラインを越えた車が正面衝突▽85歳女性運転の車が橋本橋に激突▽横断歩道を渡っていた74歳男性がはねられ死亡している。
繁田所長は「車の運転はスピードを抑え、道路の横断は左右をしっかり確認すること。とくに夜間歩行は、反射材着用、身を守ることが大切」と力説。そのうえで橋本駅前交番の久保田百恵(くぼた・ももえ)主任とともに、体に掛ける反射タスキや履物のかかとに貼る反射テープの着用方法を説明した。
会員の阪口繁昭(さかぐち・しげあき)さん(88)がモデルになり、反射材タスキを掛け館内の電灯を全部消し、ライトを当ててその反射ぶりを実演。参加者らは、暗闇の中の歩行者は、ドライバーから見えないので危険だが、歩行者が反射材を着用していると、その存在がはっきり分かり安全性が高いことを学んだ。
繁田所長と久保田主任は「ご自分を事故から守り、健康長寿をお願いします。夜間反射材が必要な時は、話してください」と訴えていた。
この日の「交通安全教室」に先立ち、橋本市ボランティア連絡協議会の山本みや会長による恒例の「ニコニコ会」が開かれ、高齢者らは「橋本市歌」=安西冬衛(あんざい・ふゆえ)作詞、野口源次郎(のぐち・げんじろう)作曲=を「黛(まゆずみ)の紀の山 法(のり)あらたなり わが市(まち)…」と合唱した後、反射材タスキを掛けて、生き生きと「健康体操」を実践。心身を整えたうえ同教室に臨んでいた。
写真(上)は阪口さんがモデルになり、反射材の着用方法を指導する繁田・橋本駅前交番所長。写真(中)は靴のかかとに反射テープの貼付方法を指導する久保田主任と繁田所長。写真(下)は反射材タスキを掛けて健康体操を実践する高齢者たち。