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心癒す全山新緑の高野山♪四天王像の眼光も潤む

高野山開創1200年記念大法会から満1年…。和歌山県高野町の世界遺産・高野山は5月21日、全山新緑に包まれ、国内外から訪れる参拝・観光客に、標高約850メートルの宗教都市の涼やかな趣(おもむき)を呈している。
高野山真言宗総本山・金剛峯寺や壇上伽藍(だんじょうがらん)、霊宝館周辺では、楠(くすのき)や欅(けやき)、楓(かえで)、銀杏(いちよう)、櫨(はぜ)などの木々が、すべて緑の葉に覆われている。
とくに、壇上伽藍の蛇腹道(じゃばらみち)は長い「新緑のトンネル」が続き、途中見られる西行桜(さいぎょうざくら)は、歌人・西行法師が久安5年(1147)、高野山・三昧堂の造営の際の「お手植えの桜」で、しっとりとした風情を醸し出している。
また、中門(ちゅうもん)に祀られた増長天(ぞうちようてん)、広目天(こうもくてん)、多聞天(たもんてん)、持国天(じこくてん)の四天王像の眼光はさすがに鋭いが、ある観光客は、「なぜか新緑の季節には、四天王像の目も潤んで見えますね」と、首をかしげていた。
近くの霊宝館では、仏教の経典を集成した一切経を紹介する企画展「特集 一切経の世界」が開かれ、国宝や重文の経典や絵画、仏像など約30点を展示。多くの家族連れや職場グループなどが、新緑に心癒されながら、一切経・拝観を楽しんでいる。
企画展「特集 一切経の世界」の前期展は5月22日まで、後期展は同24日から7月3日まで。開館は午前8時30分~午後5時30分(入館は午後5時)。期間中無休。拝観料は一般600円、高校・大学生350円、小中学生250円。問い合わせは高野山霊宝館(電話=0736・56・2029)へ。
写真(上)は新緑のトンネルとなった高野山・壇上伽藍の蛇腹道。写真(中)は歌人・西行法師お手植えの西行桜。写真(下)は新緑を透かして見えるのは朱塗りの根本大塔。


更新日:2016年5月22日 日曜日 00:00

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