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名作裸婦…「画集」出版♪喜寿の洋画家・面矢さん

和歌山県橋本市の絵画愛好家グループ「橋本絵画同好会」の元会長・面矢元子(おもや・もとこ)さん(77)=橋本市妻3の3の12=が、初めての画集「面矢元子作品集2016」(撮影・印刷・製本=株式会社ダイビ)を出版した。面矢さんは第42回関西新世紀展で自身の作品「裸婦」が読売賞に輝くなど受賞多数の洋画家で、「目標の喜寿に画集を出版できてうれしい。これからも100歳目指してがんばります」と笑顔で誓った。
面矢さんは、和歌山県立伊都高校美術部で、石膏(せっこう)デッサンに没頭、基礎を学んだ。就職した電電公社(現・NTT)では、幹部候補生として公社(京都)学園で学び、美術部に入部して研鑽(けんさん)。公社では卓越した才能を発揮して、自ら描いた高野山・壇上伽藍(だんじょうがらん)の根本大塔や奥の院などの風景画が、公衆電話時代のテレホンカードに採用され、当時のカード絵画ファンから喝采を浴びた。
52歳の時、「これからは絵画一筋の人生を歩きたい」と早期退職。自宅に夢のアトリエを設け、絵画教室を開く一方で精力的に制作活動を続けた。とくに裸婦の絵は、女性特有の情感と知性がにじみ出ていて、画壇から高く評価された。
例えば、力強く描かれた「裸婦」作品2点は、第39回と第42回の関西新世紀展でそれぞれ読売賞、裸婦「女」は全関西展・マロニエ賞を受賞。その他の作品も、第43回関西新世紀展では「見果てぬ夢」で関西新世紀賞、県展(わかやま)で知事賞、市展(はしもと)で市長賞に輝くなど、その緻密で躍動的な心象風景が、多くの洋画ファンから絶賛された。
一方、橋本市文化協会会長や橋本絵画同好会会長などを歴任。橋本市役所や橋本市民病院には、その場所を明るくする、会員の優秀作品を展示し、市民の絵画指導にも尽くしている。
今回出版した画集(カラー・116ページ)は、表紙を2001年に描いた「和歌浦にて」の風景画で飾り、中身は52歳以降に描いた500作品の中から、面矢さん自薦の「裸婦」やヨーロッパの風景、静物など、油彩・水彩・スケッチ・クロッキー127点を収録した。
橋本フォトクラブ元会長で写真家の大谷憲裕(おおたに・のりひろ)さんが撮影した「絵画制作中の面矢さんの自画像」ともいうべき写真を収録。画集あいさつで「残された時間はもう一度初心にかえり精一杯専念しようと考えておりますので、どうか御高覧、御批評の程、よろしくお願いいたします」と述べている。同画集の問い合わせは面矢元子さん(電話=0736・32・1881)。
写真(上)は第42回関西新世紀展で読売賞を受賞した面矢さん制作の「裸婦」。写真(中)は絵画制作中の面矢さん=自宅アトリエで=大谷憲裕さん撮影。写真(下)は全関西展でマロニエ賞を受賞した面矢さん制作の「女」=いずれも出版された「面矢元子作品集2016」より。


更新日:2016年2月13日 土曜日 00:00

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