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地蔵昇龍に思い込め♪奉納・天井画の下絵に願文

「椎出(しいで)鬼の舞」で名高い和歌山県九度山町の椎出厳島(いつくしま)神社別当寺・高野山真言宗・地蔵寺に奉納する、天井画の下絵「地蔵昇龍(じぞうしょうりゅう)」に希望者が願い事を託す「願文(がんもん)記載」の催しが12月8日、同町入郷の道の駅「柿の郷くどやま」体験・研修室で始まった。塩谷光隆(しおたに・こうりゅう)住職は「地蔵昇龍の絵は皆様の願文とともに、半永久的に当寺の天井に飾り、人々の幸せを祈ります」と話した。空きスペースがある限り、「願文記載」は12日(土)まで可能。観覧・記載は無料。
「地蔵昇龍」の制作者は、板を彫り彩色を施す彫板画(ちょうはんが)の創始者・田村茂(たむら・しげる)さん(大阪府阪南市)で、木工芸関係は紀州高野組子細工師・池田秀峯(いけだ・しゅうほう)さん(橋本市)が担当。
「地蔵昇龍」(3・6メートル四方)の図柄は文字通り、玉をつかみ天を駆ける龍の頭上で、お地蔵さまが微笑んでいる情景。
希望者が1人1枚ずつ下絵のウロコに願文と氏名を書くと、田村さんが18日(金)まで、ウロコに金紙を貼付するなど公開制作。来年1月24日、地蔵寺に奉納し、開眼法要を営む予定。
「願文記載」の初日は、善男善女が次々と訪れ、「世界平和、ちきゅうを大切に」「家内安全」「妻よ天国で幸せに」などと記入。塩谷住職から約2年間、御詠歌を習っている谷口澄子(たにぐち・すみこ)さんは「心も身体も健全に」と書き、「心を込めて正しく御詠歌を歌えるようになりたいです」と謙虚に話した。
塩谷住職は「願いを叶えるには、先ず仏菩薩(ぶつぼさつ)を観る。観ると仏菩薩に近づく。つまり仏菩薩との結縁(けちえん)が大切です」と説明。椎出鬼の舞保存会の河合達哉(かわい・たつや)会長は、「来年からは地蔵昇龍の天井画をご覧になり、願い事が叶うように頑張ってほしいです」と語った。
写真(上)は地蔵昇龍のウロコに願文を記入する女性=右から池田さん、塩谷住職、田村さん。写真(中)は心込めて願文を書きこむ女性。写真(下)は願文を記載する女性を見守る塩谷住職ら関係者。


更新日:2015年12月9日 水曜日 00:00

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