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昇龍ウロコに願文どうぞ♪地蔵寺に天井画奉納へ

「椎出(しいで)鬼の舞」で名高い、和歌山県九度山町の椎出厳島(いつくしま)神社・別当寺の高野山真言宗「地蔵寺」=塩谷光隆(しおたに・こうりゅう)住職=に奉納する天井画「地蔵昇龍(じぞうしょうりゅう)」の公開制作が、12月8日(火)~18日(金)、同町入郷の道の駅「柿の郷くどやま」体験・研修室で行われる。制作者は彫板画(ちょうはんが)創始者・田村茂(たむら・しげる)さん(68)で、希望者は8日~12日(土)に限り「地蔵昇龍」の下絵の龍のウロコに「願文」と「氏名」を書き入れることができ、椎出鬼の舞保存会の河合達哉(かわい・たつや)会長(72)は「世界平和や家族安泰など、願いを込めてください」と参加を呼びかけている。観覧・参加無料。
田村さんは同県田辺市出身で、大阪府阪南市在住。能面制作の後、平成24年(2012)に板に彫刻して彩色を施す「彫板画」を開発。現在「無画夢中展の会」会長。
すでに県内では熊野本宮大社に「六歌仙(ろっかせん)」、高野山・福智院に「多聞天(たもんてん)・広目天(こうもくてん)」などの彫板画を奉納。先に道の駅「柿の郷くどやま」で開かれた「無画夢中展」は好評を博し、彫板画・真田幸村像を寄贈・展示している。
公開制作の期間中の午前9時~午後5時(8日のみ午前9時30分~)、同体験・研修室の床に、昇龍の頭上にお地蔵さまが乗った彫板画の下絵(3・6メートル四方)を用意。初日~12日(土)の間、希望者がその昇龍のウロコ1枚1枚に各自マジックペンで「願文」(神仏への願い事)と「氏名」を書きこむ。その後は、田村さんが下絵に金紙を貼るなどして完成させ、縁取りは紀州高野組子細工師・池田秀峯(いけだ・しゅうほう)さんが仕上げることになっている。この天井画「地蔵昇龍」は、来年1月24日に地蔵寺に奉納、開眼法要する予定。
田村さんは「地蔵寺には四国88か所のお札を貼った6曲屏風や、六地蔵尊の木彫の飾りなど、いい文化財が沢山あります。今回の地蔵昇龍の天井画も、丹精込めて作りたい」と述べ、岡本会長は「椎出鬼の舞はもちろん、地蔵寺の天井画も含めて、皆様方に喜んでいただける郷土にしたい」と張り切っている。
写真(上)は天井画公開制作の「お知らせ」と彫板画家・田村茂さん。写真(中)は地蔵寺に奉納する天井画「地蔵昇龍」の下絵のイメージ。写真(下)は九度山町に寄贈した彫板画「真田幸村像」と田村さん。


更新日:2015年12月6日 日曜日 00:00

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