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日本のエジソン島社長の特集どうぞ~橋本商工会議所

経営誌「企業家倶楽部」(株式会社企業家ネットワーク)が主催する第17回企業家賞で「企業家大賞」を受賞した和歌山県和歌山市坂田の島精機製作所・島正博(しま・まさひろ)社長の特集記事が、同誌に大々的に掲載され、橋本市の橋本商工会議所=畑野富雄(はたの・とみお)会頭=は、広報紙「商工はしもと」10月号で、「企業家倶楽部」を読みたい希望者・先着50人に対し「無償配布する」と紹介した。畑野会頭は「島精機はコンピューター横編機やデザインシステムなど、世界のトップメーカーであり、島社長は世界から日本のエジソンと讃えられる存在。同誌には私たち商工業者が〝座右の銘〟とすべき事柄が満載されています」と話し、「お手元に置かれては」と推奨している。
同誌によると島社長は1937年、和歌山県出身。県立和歌山工業高校卒。62年に会社設立。90年に大証二部、96年に東証一部上場。2015年3月期決算は、売上高483億5400万円、経常利益84億7000万円。事業内容はコンピューター横編機の世界最大手。国内9割、海外6割のシェア。世界各国に販売代理店網を持つ。
企業理念はEVER ONWARD(限りなき前進)の経営理念のもと、魅力あふれるモノづくりに挑戦し、「衣」の文化を創造、世界中の人々の心を豊かにすることを使命とし、たゆまぬ製品開発を行う。
この「島精機製作所特集」(8月号)は、1面を「日本のエジソン島精機製作所社長 島正博のすべて」というタイトルで、にっこり腕組みする島社長の写真を飾り装丁。中身は第1部「島精機製作所の21世紀戦略 世界初に挑み続け世界のファッション界を革新したい」、第2部「島精機製作所の強さの秘密 独創性と技術開発力でトップをひた走る」、第3部「編集長インタビュー 技術者の情報が発明の原動力」、第4部「島精機製作所を支えるスタッフ 終りなきモノづくりへの挑戦」、第5部「島正博の人的ネットワーク 稀代の発明家」という形で構成(いずれも敬称略)。
文中には、例えば「創業して53年、島はあらゆる困難を、創意工夫とチャレンジ精神で乗り越えてきた。それを支えたのが妻の和代である。快活で豪快な和代が傍らにいたからこそ、ここまでやってこられた」とか、「島正博が率いる島精機が日本の和歌山に存在すること自体が、日本の誇りである。編機に人生を捧げての60年、島渾身の作品であるホールガーメントが、世界のファッション界をどう変えていくのか。『EVER ONWARD~限りなき前進』を理念に掲げる島正博の挑戦はまだ続く」などと、各項目に沿ってわかりやすく綴られている。
また、「技術者の情熱が発明の原動力」(島社長への徳永健一編集長インタビ―)では「1945年から55年までは戦後で、食べるものもなく、自分たちで畑を作りました。家族が食べる以上に作ったら、他の人にも買っていただこうと、1年間で100坪の農地を作って、農業を始めました。和歌山で開墾して畑を作ったのは私が初めてだと思います。円筒の穴を深く1・5メートル位掘って、瓦礫と砂を入れていく。こうすると野菜がよく育つ。次に鶏も飼って、卵を産ませる。海も近くでしたので、素潜りし貝や魚を捕りました。うなぎを捕るには炭俵に楠の枝を入れるのがコツです。そうすると楠は樟脳(しょうのう)の元ですから人間には分からなくても魚には匂いが分かる。そのままでは浮いてしまうので、石を入れて夜の内に川に沈めておくと、翌朝にはうなぎが50匹から100匹と大漁でした。近くのバラック(仮設の家屋)に配って回ったら喜ばれました。生きていくために出来ることは、農業、畜産、水産と何でもやりました。野菜や魚がたくさん取れれば、天ぷらにして売りました。とにかく皆貧しいから考える。少ない資源で効率的にするにはどうしたら良いか、常に考えていました。このような経験から企画力が養われました。必要なものは自分たちで作るのが当たり前の時代でしたから、その意識は創業前から変わっていません」と、まさに発明の原動力を平易なことばで語っている。
このほか、「現状」に甘んじず 業界にイノベーションを起こす(取締役副社長 島三博)、「執念を持って自分の道をまっすぐ進む」(常務取締役 生産本部長 和田隆)、「生まれ変わっても島について行きたい」(常務取締役 開発本部長 有北礼治)、「島が拓き、薮田が作る」(ニットミュージアム館長 薮田正弘)、「努力し続ける発明家」(弁護士 的場悠紀)、「ものづくり大国の発明王」(一柳アソシエイツ 代表取締役CEOBSジャパン「日本の未来」キャスター 一柳良雄)、「発明思想家」の誕生に期待(電気通信大学 名誉教授 合田周平)など、関係者の思いも楽しく力強く紹介している。
橋本商工会議所では、同誌50冊を用意。希望者は同会議所に住所、氏名、電話番号を連絡。同会議所で同誌を受け取ればよい。
橋本商工会議所=〒648・0073 橋本市市脇1の3の18 電話(0736・32・0004)。
写真(上)は島精機製作所特集の経営誌「企業家倶楽部」。写真(中)は同誌に掲載された島社長や創立45周年ファッションショーなどの写真。写真(下)は同誌に掲載された島社長と島精機を支えるスタッフたち。


更新日:2015年10月3日 土曜日 00:00

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