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〝懐メロ・レコード〟いかが~森脇さん保存150枚

ボランティアで高齢者に戦前・戦後のレコード「戦時・昭和歌謡」を聴いてもらっている和歌山県橋本市橋本の森脇茂(もりわき・しげる)さん(82)は、5月15日、これまで収集・保存してきた戦前・戦後のレコード約150枚を、低額の「志(こころざし)」で希望者に譲ることを決めた。森脇さんは「あくまでも80歳代の室内整理ですが、思い出深いレコードばかり、ゴミ同様の処分はできません。どうか大切に手元保存してください」と呼びかけている。
レコードは田端義夫の「帰り船」、東海林 太郎の「赤城の子守唄」、霧島昇の「誰か故郷を想わざる」、フランク永井の「逢いたくて」、ディックミネの「人生の並木路」など70歳代以上の高齢者には、堪らない魅力の逸品ばかり。これらを原則1枚100円の「志」で、1人3枚以内の限定で譲り、その収益金は全額、橋本市の社会福祉事業に寄付する。
森脇さんはNHK「のど自慢」に出場したこともある大の歌謡曲ファンで、若い頃から昭和歌謡、戦時歌謡のレコードを収集。平成14年(2002)頃には、橋本駅前の再開発事業で、歴史的な町並みが消滅する中、板金業のかたわら、終日、プレーヤーで昭和歌謡を流した。
これが通行人から「懐メロはええな」と反響を呼び、平成19年(2007)からは、「出前演奏」を開始。市内の各地区集会所、地元の傷痍軍人会、老人会などから「お呼び」がかかり、プレーヤーとレコードを車で運んでは、希望曲を流してきた。最近では、持ち運びが手軽な「CD&ラジカセ」を自費で購入。特別養護老人ホームに出かけ、高齢者の心を癒している。
森脇さんは「家族の迷惑にならないよう、いろんな品々を整理したいと思い、高齢者の皆さんに楽しんでもらう懐メロ・レコード数10枚を残して、他は希望者に引き取ってもらうことにしました」と話した。
約150枚のレコードは、森脇さん手作りの2つの化粧缶に保管し、自宅前の倉庫に置いている。希望者は電話で申し込み、倉庫で欲しいレコードを選ぶことになる。
森脇さん方は、国道24号の橋本川・御殿橋東詰のすぐ北側にある。「出前演奏」希望や、レコード希望の問い合わせは、森脇茂さん(電話=0736・32・0562)へ。
写真(上、中)は希望者に低額譲渡する戦時・戦後のレコードの数々と森脇さん。写真(下)は「出前演奏」で活躍する森脇さん。


更新日:2015年5月16日 土曜日 00:01

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