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輝け!畑ごんぼ~「くにぎ広場」グランドオープン

和歌山県橋本市南馬場平尾506の5、広域農道「紀の川フルーツライン」わきに完成した、地元特産の〝畑ごんぼ〟などを売る産直市場「くにぎ広場」のグランドオープン式典が、4月29日、同市場や行政、議会関係者ら約30人が集まって開かれた。
同市場は、農家などでつくる「くにぎ広場・農産物直売交流施設組合」=岡本進(おかもと・すすむ)組合長、組合員約40人=が建設・運営。市場は約1400平方メートルの敷地に、約100平方メートルの木造平屋の建物で、北隣にコンテナを設けた料理・加工場もある。市はトイレ(様式で男女各1つと障害者用)と駐車場(20台収容)を建設した。
〝畑ごんぼ〟とは、橋本市の紀の川南側にある国城山(標高552メートル)中腹で、江戸時代から栽培されてきたジャンボなゴボウのこと。土壌が粘り強いため、畑ごんぼは太くて長く、柔らかくて、香りがよい。高齢化などで一時、途絶えていたが数年前、区民が見事復活させ、昨年は約31・5トンを収穫。今では「橋本名物」として人気上昇中。
式典では素和治男(そわ・はるお)理事が司会を務め、初めに岡本組合長が「平成24年7月から、畑ごんぼを、しっかり活用しよう」と、開業に取り組んできた経緯を説明。「河南地区の活性化と、生産者の所得向上を目指す」と力強く挨拶した。
次に、平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は、「今春からブランド推進、商品開発に重点を置いた」ことや、「平成30年頃に、この道路が国道480号につながれば、大勢が立ち寄ることになる」ことなどを紹介。
さらに、「地元の国城山周辺で収穫する農産物や加工品は、すべて〝くにぎブランド〟で販売する」「柿の観光農園への取り組みや、和歌山大学、近畿大学の学生さんたちに、畑ごんぼ作りへの参加をお願いするなど、行政としても、地域活性化を応援したい」と強調。来賓挨拶に立った中西峰雄(なかにし・みねお)、中本浩精(なかもと・こうせい)両県議も協力を誓った。
この後、岡本組合長や平木市長ら5人が、テープカットして、グランドオープンを祝福。素人集団・橋本ちんどん笑会のチンドン屋さんが、鳴物入りで賑やかに市場周辺を練り歩き、市場がグランドオープン。マイカーの家族連れ、若い人たちが次々訪れ、にぎわっていた。
この日、市場の店頭には、「はたごんぼ」(250~550円)、「はたごんぼ寿司」(6個入り=380円)をはじめ、「たらの芽」(380円)、「甘夏みかん」(3個入り=150円)、「柿の葉寿司」(5個入り=450円)など、美味しそうな農産物を陳列。
岩橋久和(いわはし・ひさかず)理事は「畑ごんぼや、はたごんぼコロッケ、はたごんぼ寿司が、とても人気で、すぐに売り切れます。目の前のフルーツラインは、開創1200年の高野山に通じているので、他府県ナンバーの車が多く、今後、大いに賑わいますよ」とにっこり。
北隣のコンテナ内の料理・加工場では、新宮市に〝あゆ工房〟を持つ元・橋本市職員の森岡康次(もりおか・やすつぐ)さんが、おいしくて健康的な〝畑ごんぼ茶〟を作る一方、畑ごんぼパウダー入りのイカ焼き(300円)などを販売。
シーズン入りすれば、熊野川の天然アユや野迫川の天然アマゴなどの塩焼き、熊野川の天然ウナギのうな丼などを、食べてもらう方針。
来賓の木下善之(きのした・よしゆき)前市長は「私は県議時代を含め、20年前からこの幹線道路づくりに取り組み、今、やっと〝くにぎ広場〟が開店したことは、とてもうれしい。私は市長引退後、農業に戻り、柿やミカンのほか、サンショウや栗など、10種類を栽培しています。皆さんもぜひ、素晴らしい農産物づくりを心掛け、後継者を育て、素晴らしいアイデア加工をお願いしたい」と、将来を期待していた。
営業時間は午前9時~午後6時。火曜が定休日。電話は0376・33・5288。
写真(上)はテープカットで産直市場「くにぎ広場」のグランドオープンを祝う岡本組合長や平木市長ら。写真(中)はオープン式が行われた紀の川フルーツライン沿いの「くにぎ広場」。写真(下)は「くにぎ広場」のグランドオープンを祝って練り歩くチンドン屋さん。


更新日:2015年4月30日 木曜日 00:00

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