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伊都中央高校が開校~校歌・校章を合唱・披露
まったく新しいスタイルで、立志、進取、協働を教育目標に掲げた和歌山県立伊都中央高校(橋本市高野口町名古曽)の開校・入学式が、4月9日、同校体育館で開かれ、仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事らが祝辞を述べて、男女新入生47人が誇り高き〝第1期生〟として、はつらつとスタートした。
同校は定時制・通信制の普通科・単位制高校で、定時制の42人、通信制の7人が入学。学舎は、定時制が県立伊都高校(2、3年生が卒業後に閉校)、通信制は県立紀の川高校(かつらぎ町)を使用する。
教員は伊都中央高校、伊都高校の各学年・組を担任するが、両校の教育全般、クラブ活動などを兼務する。教育のキーワードは「flexible」(フレキシブル=柔軟性)で、学ぶ時間帯、学び方、時間割、学校生活、修業年限など、自由に選択でき、「地域とともにある新しいタイプの学校」を目指している。
この日、開校式で新入生や保護者ら計約100人が国歌を斉唱。伊都中央高校・伊都高校の野田幹夫(のだ・みきお)校長が開校を宣言、式辞を述べた後、仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事や和歌山県教委の宮下和己(みやした・かつみ)教育長が「皆さんと協力して、いい学校にしよう」と来賓祝辞。
伊都高校・生徒会=栩野建夫(とちの・たてお)会長=8人と、音楽部員2人が、全国公募で選ばれた「伊都中央高校 校歌」=朝倉修(あさくら・おさむ)作詞作曲、鈴木勉(すずき・つとむ)補作=を合唱・披露した。
また、野田校長が原画を描き、紀州高野組子細工師の池田秀峯(いけだ・しゅうほう)さんが監修、似顔絵作家の養田敬子(ようだ・けいこ)さんが作画した真新しい「校章」が披露された。そのデザインは、高野口町が昔、養蚕地(ようさんち)だったことから、「カイコガ(蚕の蛾)」をモチーフとし、曲線に強弱をつけることで教育理念の柔軟性を出した。中央の「高」の字の下からは、両手で「高」の字を包み込むような3本の線をあしらい、「地域とともにある学校」を表現した。
開校式に続き、入学式が行われ、野田校長が「学校が変われば、地域が変わる、地域が変われば子どもが変わる。子どもが変われば、未来が変わるを合言葉に、新しい学校づくりを目指す」と誓い、来賓の木村宏樹(きむら・ひろき)PTA会長らが「無限の可能性があり、それぞれの夢に前進してください」と、生徒たちを激励した。
新入生は翌10日、伊都高校の2、3年生と対面、クラブ活動の紹介を受け、いよいよ「flexible」(フレキシブル=柔軟性)」な学校生活に挑むことになる。
▽伊都中央高校の校歌
一
青雲なびく 高野の峯
希望を奏で 風が舞う
青む英知 磨く徳
立志の瞳 たくましく
伊都中央高校 我が母校
開ける明日へ 進みゆこう
二
沃野潤し 滔々と
紀ノ川の水 澄むところ
重ねる努力 描く夢
新取の気概 たゆみなく
伊都中央高校 我が母校
集い学びつ 励みゆこう
三
歴史彩る 応其ケ原
勇躍の意気 溢れ湧く
揚げる理想 尽くす礼
協働の虹 鮮やかに
伊都中央高校 我が母校
新たな時代を 担いゆこう
写真(上)は校歌を合唱・披露する伊都高校生徒会・音楽部員たち。写真(中)は伊都中央高校の校章。写真(下)は仁坂知事や宮下教育長らに拍手で迎えられる伊都中央高校の1年生49人。