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五輪レガシー前畑さん~古里・校長讃える木村助教

ベルリンオリンピックで日本女性初の金メダルに輝いた和歌山県橋本市の名誉市民・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さんの「前畑秀子生誕100年記念講演会」が、このほど橋本市教育文化会館で開かれた。講師の東海学園大学スポーツ健康科学部の木村華織(きむら・かおり)助教は、前畑さんが紀の川で水泳を身につけ、オリンピックで大活躍し、後進の指導に努めたことを紹介。「前畑さんは日本のオリンピック・レガシー(遺産)として、未来に語り継ぐべき存在です」と、その水泳人生を讃えた。
講演会は、橋本市まちの歴史資料保存会が主催、橋本市体育協会が共催、橋本市と市教委、橋本商工会議所などが後援。約300人が参加した。
前畑さん(1914~95)は、36年のベルリン・オリンピック水泳・200メートル平泳ぎで金メダルを獲得し、同郷の小島一枝(こじま・かずえ)さんも400メートル自由形で6位入賞。56年のメルボルン五輪・200メートル平泳ぎでは、同郷の古川勝さん(ふるかわ・まさる)さんが戦後、日本人初の金メダルを獲得した。
先ず、「橋本音たまご合唱隊」の子どもたちが、同オリンピックの後、前畑さんと小島さんの功績を讃えて作詞作曲された「前畑 小島両選手歓迎歌」を歌い上げた後、同保存会の村木宏(むらき・ひろし)会長が主催者挨拶。「これまで橋本駅前の再開発事業が進む中、家々から収集した資料を整理、展示してきました。今後も前畑さんを顕彰し、小島さん、古川さんとともに、その偉業を後世に伝えたい」と誓った。
また、前畑さんが金メダルに輝いたベルリン五輪のNHKオリンピック実況中継で、河西三省(かさい・さんせい)アナウンサーが、「前畑ガンバレ、前畑ガンバレ」と連呼し、最後には「前畑勝った、前畑勝った、勝った、勝った、勝った…」と叫んで、全国民を歓喜させたことを踏まえ、平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は「ガンバレ!のまち橋本市、というキャッチフレーズで、橋本の良さを全世界へ発信したい。NHK朝ドラへの挑戦は、東京五輪までの放映をめざし、実行委員会をつくるので、前畑さんの情報収集に協力してほしい」と訴えた。
この後、木村助教は「前畑秀子の苦節と栄光~その生涯に学び、未来につなぐ~」と題して講演。「水泳の強豪校を見ると、川べりの学校が多い」と切り出し、「橋本では紀の川で、老若男女が泳ぎ、前畑さんも親に背負われて泳いだ」と紹介。その橋本出身の「前畑さん、小島さん、古川さんが立派に活躍した」と、紀の川の素晴らしさを強調。小学校時代、豆腐屋の後継ぎを決めていた前畑さんに、物心両面から支えた小学校長や、椙山(すぎやま)女学園の校長の努力を讃えた。
また、前畑さんはベルリン五輪に向けて、「1日に2万メートルも泳いだ。この練習は2、3日なら可能だが、1年間通すのは難しい。金メダルがとれなければ、死ぬ覚悟で練習に励んでいた」と、その真剣ぶりを紹介。さらに「50歳代でも幼児やシルバーに水泳を指導。一旦、脳溢血で倒れたが、やがて見事復帰して、プールへ戻られた。第2の人生も、金メダルを目指す大切さを、伝えたかったのだと思う」と語った。
最後に「橋本は前畑さんの始まりの場所、底力を培った原点であり、心の拠り所でもあった」と説明し、「前畑さんは日本のオリンピック・レガシー」として讃えたうえ、主催者や参加者に対し、「前畑さん生誕から100年経って、後世へ語り継ごうとする、前向きな姿勢に敬意を表します」と結び、会場から大きな拍手が起きていた。
写真(上、下)は前畑さんの〝苦節と栄光〟を語る木村助教。写真(中)は「前畑 小島両選手歓迎歌」を合唱する子どもたち。

更新日:2015年2月15日 日曜日 00:00

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