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空海ロマン国城山~元旦・甘酒接待~初詣登山いかが

弘法大師・空海が、高野山往来の途中、必ず合掌したと伝えられる和歌山県橋本市西畑の国城山(くにぎさん)山上の国城神社(くにぎじんじゃ)境内で、平成27年・乙未(きのとひつじ)・元旦、地元有志で組織する国城委員会が、初詣客に甘酒を振る舞う。同委員会委員で西畑区長の素和治男(そわ・はるお)さんは「よほど荒天でない限り、たとえ雪が降っても、甘酒接待を行います。歴史ロマン溢れる国城山で、明るく新春を迎えてください」と勧めている。
この国城山(標高552メートル)は、征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ=758~811)ゆかりの聖山。国城神社は八幡(はちまん)大明神、天照大神(てんしょうだいじん)、荒神(こうじん)、春日(かすが)大明神、愛宕(あたご)大明神の「五社(ごしゃ)」を祀っている。
郷土伝説によると、「弘法大師・空海が、橋本の賢堂と高野山を結ぶ黒河道(くろこみち)を往来した際、今は「明神ケ田和(みょうじんがたわ)」と呼ばれている「峠(とうげ)」(標高約400メートル)で立ち止まり、酉(とり=西)の方角にある国城神社を仰いで、手を合わせたと伝えられている。
また、黒河道は、山麓の農家が、野菜類を高野山に奉納する、いわゆる「雑事(ぞうじ)のぼり」の際、必ず使った古道であり、高野山との関りが非常に深いとされている。
さらに、国城山上では、元旦の夜明け、東の空が晴れ渡った際には、ごく稀(まれ)に万葉集にある「かぎろひ=曙光(しょこう)」が見られることもあるという。
国城山を中心とした「プロムナード国城」(地域ボランティア)代表の徳田勝治(とくだ・かつじ)さん(69)は、「弘法大師・空海が崇拝してくれたと伝わる国城山、そして、国城山近くを通る黒河道、運が良ければ、元旦に拝める〝かげらひ〟など、国城山には、どこにもない素晴らしい歴史ロマンが満ち溢れています」と、参詣登山をすすめている。
なお、国城山・登山ルートは、南海和歌山線・紀伊清水駅付近から登る市道・清水~西畑線と、定福寺付近から登る市道・賢堂~国城山線があり、うち清水~西畑線は水道敷設工事中だが、橋本市は「年末年始(12月27日~1月5日)は通行可能です」と言っている。
写真(上)は国城山の山上にある国城神社。写真(中)は国城山の展望台から眺望した橋本市街の一部や金剛山一帯。写真(下)は国城山の休憩所から見た橋本の市街地。


更新日:2014年12月29日 月曜日 00:08

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