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串柿作品に母の着物地♪村嶋さんら〝ちりめん細工展〟

和歌山県橋本市古佐田の手芸家・村嶋蓉子(むらしま・ようこ)さんと、その弟子たち16人の作品を集めた「昔裂(むかしぎれ)のちりめん細工展」が、11月8(土)、9(日)両日、橋本市東家1の6の27、橋本市教育文化会館3階・和室で開催。今回は手芸の大先輩で、96歳になる村嶋さんの母・高橋ナラミ(たかはし・ならみ)さん制作の大作「串柿(くしがき)」も特別出品され、「ちりめん細工は長寿の秘訣?」と注目を集めそう。鑑賞無料。
村嶋さんの母、ナラミさんは、奈良県葛城市在住。ナラミさんは同県御所市の女学校の専攻科で手芸を習得。長女の村嶋さんは母の影響を大きく受けて成長。母から和洋裁や編み物を学び、さらに故・花房昌子(はなふさ・まさこ)さんから〝ちりめん細工〟を教わって、約20年前から葛城市、18年前から橋本市で、それぞれ「昔裂ちりめん細工教室」を開き、現在、計25人の女性たちを指導している。
今回、ナラミさんが特別出品した大作「串柿」は、1本の串に柿10個を取り付け、その12本の串を縦12段に細縄(ほそなわ)で結わえ、簾状(すだれじょう)に垂らした。もちろん串柿は、ナラミさんが、若い頃に着ていた、美しい色柄模様の着物の端切れを、丹念に手縫いしたものばかり。
村嶋さんは「秋の展覧会を盛り立てようと、母に秋の味覚〝串柿〟の作品を頼んだら、やっぱり私の師匠、その〝串柿〟のほとんどは、見覚えのある端切れ、母の懐かしい着物地で、素敵な作品を仕上げてくれました」とにっこり。弟子たちも「ほんとうに」と頷いていた。
一方、会場のテーブルや壁には、村嶋さんとその弟子たちが、この3年間に制作した作品の中から、自信作を自ら選んで出展。松竹梅や鶴亀、おかめとひょっとこなどの縁起物をはじめ、四季の花々、動物、十二支、サンタクロースなど、置物や輪下げ、掛け軸などとして飾っている。
この「昔裂ちりめん細工」は、江戸時代からの伝統があり「家族安泰」や「商売繁盛」など、いわば〝祈り〟の手芸。村嶋さんは「皆さんと〝ちりめん細工〟に夢中になっている時が、とても幸せです。皆さん、ゆっくり作品をご覧になり、できれば〝ちりめん細工〟を始めてはいかがでしょうか」と話した。
同展覧会の開催時間は、8日(土)午前10時~午後5時、9日(日)午前10時~午後4時。
出展は次の皆さん。
井上美津子(いのうえ・みつこ)、小野田佐代(おのだ・さよ)、砂辺愛子(すなべ・あいこ)、西浦洋子(にしうら・ようこ)、松本和子(まつもと・かずこ)、植松澄子(うえまつ・すみこ)、小林幸子(こばやし・さちこ)、曽和冨美子(そわ・ふみこ)、原田秀子(はらだ・ひでこ)、三宅武子(みやけ・たけこ)、脇田則江(わきた・のりえ)、宇佐美近栄(うさみ・ちかえ)、澤野タヅエ(さわの・たづえ)、谷澤順子(たにざわ・じゅんこ)、藤川恵美(ふじかわ・えみ)、村田美代子(むらたみよこ)。
写真(上)は昔裂ちりめん細工の素敵な置物作品。写真(中)は村嶋さんの母・高橋ナラミさんの作品「串柿」と出品協力に感謝する村嶋さん。写真(下)は美しい輪下げ作品と展示風景。


更新日:2014年11月8日 土曜日 00:00

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