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歯・口・健康♪日本一~妙寺中学校に文科大臣賞

学校・生徒・地域ぐるみで「歯と口の健康づくり」に取り組んでいる和歌山県かつらぎ町妙寺の町立妙寺中学校=稲本雅美(いなもと・まさみ)校長、生徒数191人=が、第53回「全日本学校歯科保健優良校表彰」で、最高賞の文部科学大臣賞を受賞した。同校の生徒会役員4人は稲本校長とともに県教委を表敬訪問し、西下博通(にしした・ひろみち)教育長に「本校のよい伝統として、後輩に引き継いでいきます」と誓った。
同表彰の審査は、全国の都道府県・加盟団体から、とりわけ「歯科保健活動」の優れた幼稚園7園、小学校82校、中学校32校、高校5校、特別支援学校12校の計138校が推薦され、その中から書類審査・実地検査により、妙寺中学校は中学校でただ1校「優秀賞」(文部科学大臣賞)に輝いた。
同校では、学力・人間性・健康・安全育成に力を入れ、「歯と口の健康づくり」については、「8020(ハチマル・ニイマル=80歳になっても自分の歯を20本以上保つ)運動」を繰り広げ、毎週火曜日には、全校生徒が丹念にブラッシング(歯磨き)や、フッ化物洗口(うがい)を実践。「学力と体力の向上は、先ず、歯と口の健康から」と、むし歯・歯肉炎・歯垢(しこう)ゼロを目指している。
また、同校保健室と生徒保健委員会は、それぞれ「ほけんだより」を発行。歯の治療状況などを知らせるとともに、「初期むし歯とは」「発見するには」「治療方法は」などについて親切に広報。生徒保健委員会は、手作り紙芝居「かむことの大切さ」を使って、全校集会で啓発活動を実施。家庭や地域には、PTA総会などで理解を深めながら、個人懇談で治療勧告するなどの連携を図っている。
同校の話では、約20年前から「歯磨き、うがい」に取り組んでいて、平成17年(2005)から「フッ化物洗口」を実践。その結果、同年の同校生1人当たりのむし歯が2・5本だったのに対し、今年5月段階で同0・8本に激減している。
今回の「全日本学校歯科保健優良校表彰」の実地検査では、稲本校長と中島毅(なかじま・つよし)学校歯科医、浦部恭子(うらべ・きょうこ)保健主事、高井佑季(たかい・ゆき)養護教諭らが対応。審査員から「学校保健、歯科保健の活動を学校教育に位置づけ、生徒や家庭、地域と連携して、計画的、組織的に取り組み、成果を上げている」と高く評価された。
稲本校長は「今回の受賞は、身の引き締まる思いで、責任の重さを感じています。歯磨き・うがいの生活習慣は、すべての基本であり、受賞を原動力に、これからも頑張りたい」と語った。
受賞決定時の生徒会役員4人(いずれも3年生)が、県教委で西下教育長に述べた「誓いの言葉」の要約は次の通り。
▽宮本桂利(みやもと・けいと)さん「勉強やスポーツなど、他の分野でも頑張りたい」▽木村有里(きむら・ゆり)さん「家族や地域の人々に、歯の大切さを広められるような人になりたい」▽岡明則(おか・あきのり)さん「これからは歯周病予防も意識して、歯を大切にしたい」▽北浦頌太(きたうら・しょうた)さん「妙寺中学校のよい伝統として、後輩たちに引き継いでいきたい」。
写真(上)はピッカピカの歯を見せて受賞を喜ぶ妙寺中学校・生徒会(受賞決定時)役員4人と稲本校長=校長応接室で。写真(中)は「よい歯を育てるコンクール」の風景=妙寺中のレジュメより。写真(下)は妙寺中学校の歯科健康診断の風景=同校のレジュメより。


更新日:2014年10月31日 金曜日 00:00

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