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真田幸村10勇士の和紙絵画~稲葉・紙遊苑長制作

戦国武将・真田幸村(さなだ・ゆきむら)ゆかりの和歌山県九度山町の紀州高野紙伝承体験資料館「紙遊苑(しゆうえん)」の稲葉孝(いなば・たかし)苑長(66)は、このほど真田幸村・大助(だいすけ)父子と真田10勇士を墨で高野紙に描いた〝和紙絵画〟作品を制作した。稲葉苑長は「当苑で紙漉き体験をした皆さん方に、高野紙の〝墨の乗り具合〟を知ってもらおうと、その見本を作りました。私には不得意な絵画ですが、とても楽しく描けたので、やっぱり和紙はいいなと思います」と言っている。

稲葉さんは、はがき2枚大の高野紙に、幸村父子と三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)、猿飛佐助(さるとびさすけ)、霧隠才蔵(きりがくれさいぞう)など10勇士の、計12人の武将姿、甲冑姿を丹念に描いた。さらにヒノキ材を使って高さ83センチ、幅51センチの格子状の額(がく)を作り、そこに12枚の絵画を1枚1枚、はめ込み張り合わせて仕上げた。

紙遊苑では、毎年5月の真田祭の頃に、真田父子や真田10勇士の武将凧(ぶしょうだこ)などを展示。ふだん、高野紙の紙漉き体験コーナーで、家族連れや子供たちから、「この高野紙に、墨や絵の具を塗ったら、にじんでしまいますか、それとも大丈夫ですか」などという質問が出る。

稲葉さんは、その質問に真摯に応えようと、自ら墨絵に挑戦して、武将凧の絵柄を描写。その結果、紙の漉き具合で、少し滲むところもあるが、ほとんどは美しく描けることが判明。制作した〝和紙絵画〟は、ふだん苑長室に掲示し、必要に応じて、紙漉き体験者に披露、高野紙の良さを見てもらうことにした。

稲葉さんは「平成27年には、NHK大河ドラマで、真田幸村が放映される予定。私も今秋の九度山町文化祭には、もっと大きな真田幸村、真田10勇士の〝和紙絵画〟を制作し、出展したい」と張り切っている。

紙漉き体験は予約制で、開苑時間は午前9時~午後4時半。休苑日は月曜と火曜日。問い合わせは、同苑(0736・54・3484)へ。

写真(上)は完成した真田幸村らの〝和紙絵画〟と披露する稲葉さん。写真(中)は真田幸村の絵。写真(下)は〝和紙絵画〟の上半分に描かれた武将たち。


更新日:2014年8月29日 金曜日 09:30

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