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人形芸能ポテヒ(布袋戯)見てね~舞踊家・冨岡さん
和歌山県橋本市国際親善協会メンバーでジャワ舞踊の会代表の冨岡三智(とみおか・みち)さんらが企画した「アジアの人形芸能:ポテヒ(布袋戯)奈良公演&ワークショップ」(NPO法人大和社中主催)が、9月23日(火・祝)、隣接の奈良県五條市本町2丁目7番1号の「まちなみ伝承館」で開かれる。冨岡さんは「インドネシアのポテヒ・日本公演は初めてです。ぜひ、その素晴らしさに接し、人形のアクロバティックな動作を楽しんでください」と、来場を呼びかけている。
ポテヒに登場する人形は、木製の頭部と手足、布製の胴体部で作られ、この人形芸能は、人形遣いが胴体部に手を入れて、指や手首の動きで人形を操る、いわゆる「指人形劇」のこと。
ポテヒ本番では、寺院風の舞台裏で楽団が伴奏、表舞台では幕に隠れた人形遣いが、巧みに指人形を操り、「三国志」や「孫悟空」などの歴史的な中国物語を生き生きと演じる。
ポテヒは17世紀の中国・福建省をルーツとし、本来、華人言語(かじんげんご=中国、台湾系の人々の言葉)を使っていたが、インドネシアではスハルト政権時代(1965~1998)、華人文化が弾圧されたため、今ではインドネシア語で演じられている。
冨岡さんは、大阪大学文学部美学科(演劇学専攻)を卒業。インドネシア国立芸術大学・スラカルタ舞踊科に留学し、国内外でジャワ舞踊家として活躍。橋本狂言の会会長の故・後藤光基(ごとう・てるもと)さんと、妻で書家の加寿恵(かずえ)さんとも親交があり、橋本市教育文化会館では、2005年に「幻視 in 紀の国~南海に響くジャワの音~」に出演して、喝采を浴びている。
ポテヒ公開の9月23日は、11時~12時30分=ワークショップ、13時開場、13時30分~15時30分=ポテヒ公演。インドネシアの人形芸能劇団「ふへあん(福和安)」の人形遣い&楽団一行が、「三国志」か「孫悟空」を上演することになっている。
ポテヒ公演会場となる「まちなみ伝承館」は、和風建築(約100席)で、冨岡さんは「ポテヒに最もふさわしい雰囲気の舞台です。今回は、楽団員の伴奏風景が、客席から見える場所に設定しますので、日本初公開のポテヒはもちろん、目の前で楽団伴奏も楽しめます」と話し、「とくに人形劇やアジア文化の愛好者、国際交流に関心の深い方々は、ぜひ、お越しください」と言っている。
ポテヒ鑑賞料金は、大人2000円、小学生以下1000円、ワークショップ1000円(但し、ワークショップに参加した小学生以下は、ポテヒ鑑賞は無料)。
駐車場は、レストラン「五條 源兵衛」駐車場(無料)、電車の場合はJR五條駅から徒歩14分、大和二見駅から徒歩13分の場所。
なお、ポテヒ公演は、奈良公演のほか、9月21日(日)には横浜公演、同23日(火・祝)は東京公演も予定されている。
予約・問い合わせはNPO法人大和社中=電話0747・26・6677(10時~17時=土、日、祝以外)か、冨岡三智さん=携帯電話080・5714・4939。
写真(上)はポテヒの人形を披露する冨岡さん。写真(中)はポテヒ公演の風景。写真(下)はポテヒの楽団による演奏風景。