ニュース & 話題
平木さん「抱負」を語る~橋下市長選~一夜明けて
和歌山県の橋本市長選で初当選を飾った平木哲朗(ひらき・てつろう)さん(56)は、一夜明けた3月17日朝、同市矢倉脇の自宅から、市脇の後援会事務所に顔見世し、続々と当選祝いに訪れる市民や、政財界関係者らにお礼を述べた後、報道陣の会見に臨み、改めて「元気で住みよいまちづくりに励みたい」と語った。
平木さんは、当選後の心境について、「まだ実感がなく、夢を見ている感じです」と切り出し、「何しろ選挙戦では、ミニ集会が1週間に4日、多い時は1日に3か所も回り、連日2万歩を歩いて、一人ひとり握手させていただきました」と、そのハードぶりを説明。
ミニ集会について、「私は木下市政を継承します。でも、時代に合わせて改革を進めたい」と断言し、具体的には「橋本市の良さを全国、海外に売り込む。便利な交通体系をつくり、とくに山間部での〝買い物支援〟もする。地域で介護できるコミュニティーづくり、公民館を拠点にした巡回サービスも考える。教育環境を整えて、英数教育に力を入れ、土曜授業の復活や3学期制に戻すことも考えたい」と述べた。
また、経済・観光面については、「近くホテルルートインがオープンするが、企業と連携して経済活性化を図ることが大切。例えば、紀州へら竿(国指定の伝統的工芸品)の〝竹細工技術〟を生かして、何かとのコラボ製品を作れないものか。パイル織物も半製品ではなく、パイル織物を使った完成品への転換など、創意工夫の必要があります」ときっぱり。
さらに、平木さんは、これまで木下市政の継承を主張しながらも、今回の選挙戦では、相手候補との争点がぼやけていた点について、「確かに(相手候補と)ほとんど意見は一緒でした。それでも私が勝利できたのは、後援会の方々が、きめ細かくビラを配布し、熱心に私の政策を説明してくれたことです」と話した。
しかし、「課題の一つはJR・南海橋本駅の駅前開発です。私は、もともと和歌山市のぶらくり丁商店街で働いていたので、商店街の活性化の難しさを体験しています」と前置きしたうえ、「橋本には素晴らしい国城山や、紀の川があるので、橋本駅と河南の一体化が大切です」と説明。「今(橋本高野橋の南で)建設中の河南道路は〝フルーツロード〟と名付けるなど工夫し、大阪から来られた人たちには、国城山方面でのミカン狩りや、柿狩りなどで遊んでもらいたい」と夢を語った。
医療・福祉については、「国の制度変更に対応し、上手な病院経営を考えたい。〝医師・看護師のかかりつけ〟やベッド数の確保など、医療形態を考える必要がある」と話し、「4年後には、また審判があります。市民から評価されるのは、これからです」と結んだ。
平木さんは、3月17日未明、当選の祝賀会場から帰宅、午前3時に就寝。午前6時には起床。早朝から支持者の事務所訪問に備えた。「選挙期間中、ハードスケジュールが習慣になり、勝手に目が覚めます。この調子で、しっかり頑張りたい」と誓っていた。
4月1日には木下善之市長の任期満了となるので、平木さんの初当庁は同2日になる予定。
写真(上)は祝勝ムードいっぱいの事務所で満面の笑みを見せる平木さん。写真(中)は橋本市発展の抱負を述べる平木さん。写真(下)は支持者の人たちと記念撮影におさまる平木さん。