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木下・橋本市長が不出馬表明~「体力限界、若い人に」

和歌山県橋本市の木下善之市長(78)=同市市脇=は、12月2日開かれた橋本市議会本会議で、議員の一般質問に対し「来春の市長選には立候補しない」と不出馬を表明した。すでに、市長選に向けて、県議や市議ら数人が動いているが、今後、出馬表明などが加速、相次ぎそう。市民は「この大不況下、市発展の命運は、首長にかかる」として、次期市長選に注目している。
木下市長は、県立農業講習所卒。昭和50年(1975)から平成7年3月まで橋本市議会議員5期を務め、同年4月から平成17年5月まで和歌山県議、同年6月の旧橋本市長選で初当選し、旧高野口町と合併後の同18年3月、無投票で新橋本市の初代市長に就任。同22年3月の市長選で当選し、現在2期目。
12月2日朝、開かれた橋本市選挙管理委員会は、次期市長選の日程を平成26年3月9日告示、同16日投開票と決めた。
この日午後の市議会本会議一般質問で、辻本勉議員が、木下市長に対し、「約9年間の市政の総括と、今後の市政についての所見、さらに来年3月の市長選には出馬、あるいは勇退されるのか」と質問した。
これに対し、木下市長は「公約の8割は実現した」と、自らの市政を総括したうえで、3期目については「私への出馬要請は市内各区から130余通に達してる」と前置きし、「しかし、時代も変わってくるし、体力も限界にきているので、市政は若い方に引き継ぐべきであり、来春の市長選への出馬は辞退させていただきたい」と正式表明した。
辻本議員は、木下市長の功労に感謝の言葉を贈るとともに、「残された2割の課題を(任期中に)お願いしたい」と結んだ。
木下市長は、自らの市政総括で、「すでに25社を企業誘致、200人の雇用を創出しいる」「生ごみ堆肥で咲かそう運動で、ゴミの減量ができ、それで浮いた1億円で子ども対策、1億円で高齢者対策に生かせた。まちは花いっぱいになった」と説明。「新しく建設した高野口地区公民館は、今では大切な施設となっている」と言い、「三石台のマンション火災を契機に、急ぎ高層ビ対策として、ハシゴ車を持つ北消防署を新設した」と話した。
また、市民の健康を基本に「橋本市保健福祉センターを建設。その土台を築いた」とし、橋本市民病院に最も必要な「医師の確保に努めた」と強調。さらに市の発展に最重要な幹線道路網について、「大阪府側に国道371号線の建設促進を訴え、橋本市側はほとんど完成している」と説明。着工が決定した新紀見トンネル、京奈和自動車道の和歌山延伸が進んでいることなどを明らかにした。
市議会本会議の後、市長応接室で開かれた記者会見で、木下市長は後継指名について、「それは折を見て、行うことになると思う」と語った。
写真(上、中)は橋本市議会本会議で、来春の市長選に不出馬を表明した木下市長。写真(下)は「出馬か勇退か」を質問する辻本・橋本市議。


更新日:2013年12月2日 月曜日 21:42

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